オザワークスです。
投資用語解説、今回はぼくの大好きな「配当」「配当金」についてです。
もくじ
配当、ってなんですか?
言葉としての意味は、お金を配ること、です。が、もちろんここで言いたいことは、株式投資の世界での配当の意味です。
株のイメージがあまりにも「安く買って高く売るもの」であるため、投資未経験者は「配当」や「配当金」といった言葉をそもそも知らないことも多いです。
株価ももちろん重要ですが、株式投資における配当の占める地位も決して低いものではありません。解説します。
配当は、投資してくれてありがとうの気持ち
この世の中には色々なビジネス、事業があります。それらのほとんどは、出資によって成り立っています。出資とはビジネスにお金を出すこと。投資とも言います。
ほとんどのビジネスは、出資する人(投資家)がお金を出してくれなければそもそもビジネスを立ち上げることもできません。
出資してもらう側に立って考えてみましょう。自分のビジネスに出資してくれる人、実にありがたい人ですよね? かけがえのない存在です。だってその人がいなければ、自分が考えたビジネスでお金儲けもできなかったんだもの。
だったら、その感謝の気持ちを是非ともお金に変えて、投資家(株主)にお還ししましょう。
これが配当です。
株主は株を持っているだけで配当がもらえる
株を知らない方にしたら、なんか詐欺みたいな話に聞こえるかも知れませんが、株主はただ株主であるというだけで配当をもらえます。
理屈はこうです。あなたが株を買う、それはあなたがその会社のビジネスへ出資したということです。つまり、あなたがいなければその会社のビジネスは資金不足で立ち行かなくなるのです。
これはどんな大企業でもそう。トヨタ自動車だって、あなたの出資金がなければ工場も建てられず、材料も買えず、工員も雇えず、事業は継続できません。
だから、わかるよね、トヨタさん? 会社の恩人である株主に対して、利益の一部を配当として上納したまへ。
これが、株主が株を持っているだけで配当をもらえるカラクリです。株主は出資することで配当金を得られる旨味があり、出資される側は事業を行って利益を上げることができるのです。
会社が儲かれば、配当金も増えてゆく。米国企業の増配力
会社は基本的に、利益の中から株主に配当金を出します。ということは、利益が増えれば配当金が増える機会も多くなるわけです。配当金が増えることを「増配」と言います。
増配は会社の業績によるところも大きく影響しますが、国ごとの風土の違いも大きいです。例えば、米国の企業は、毎年の増配への姿勢が積極的です。もちろん会社が儲かっていなければ無理なんですが、できうる限り増配しよう、というのが基本としてまずあります。
対して日本企業は、増配への熱意が薄いです。もちろん、日本企業の中にも配当を増やそうと一生懸命な会社もあるでしょう。けれど、全体として、増配力は米国株に劣る印象です。
ショック! 配当は減ることもある
未来は誰にも見通せないものです。あれほど順風満帆だったビジネスも、儲からなくなってしまうことだってあります。ていうか、結構頻繁にそんなことは起こります。
するとどうなるでしょう。今まで順調に支払われていた配当金が、減ってしまったりするのです。これを「減配」と言います。
これは当たり前で、会社があんまり儲かっていないのに高い配当を株主に払い続けていたら、会社は潰れてしまいます。配当も大事ですが、ここは少し我慢してビジネスの立て直しをがんばりましょう、ということです。
ちなみに、もっと会社の経営状態がヤバいと配当が減るだけでは済まなくなり、ゼロ、つまり配当が無しになってしまったりもします。「無配転落」なんて言い方もします。「無配」に「転落」したんですね。昔の人は上手いこと言いますね。
配当は株主と企業をつなぐ絆
まとめです。投資家が企業に出資するから、企業は事業を展開できます。出資してくれた投資家(株主)へお礼が配当金です。企業よりも株主のほうが立場が上であり、配当金を受け取ることはズルくもなんともない、至極当然のことです。
しかしいつでも配当金を受け取れるかと言うとそうでもなく、企業が傾くと配当も減らされたり、場合によってはなくなったりします。見方を変えれば、支払われる配当によって、その企業(事業)の現状を伺うこともできます。
配当は株主と企業の絆のようなものです。絆が太ければ安心ですが、それがやせ細り切れてしまうようなことは、できれば避けたいことですね。
オザワークスでした。
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