オザワークスです。
突然ですが、CFDという言葉をご存知ですか?
Contract For Difference。日本語で「差金決済取引」。
取引方法の種類の1つ、投資の世界の言葉です。
ぼく、オザワークスはこのCFDを使い、米国株に投資しています。狙うは長期的な配当金目当ての投資です。
少額から始める、CFDで長期配当投資シリーズ。
記念すべき第1回目は、そもそもCFDとは何なのか、をお伝えします。
もくじ
当然の疑問、CFDとは何だ?
CFDとは何か? CFDなんて聞き慣れない言葉です。当然の疑問です。
先に書いたように、CFDとは contract for differenceの略で、日本語で言えば「差金決済取引」となります。
言葉の意味を紐解けば、何かを売買する取引で生じた「差額」で決済する、そんな取引の「種類」のことです。
すいません、なんか余計にわかりにくいですね。実を言うと、CFDが何なのかを説明することが、CFDでの投資を紹介するにあたって一番の難関です。最初なのに、ぼくも頭の痛いところです。
ですが、取引自体はCFDだからと言って何か特別なことをするわけではなく、株や債券を買ったり売ったりするだけです。
たまに誤解されるのですが、「CFD」というモノを売買するわけではありません。CFDはあくまで株や債券を取引するときの方法、いくつかある中のその1つというだけです。
現物の株取引と比較して、CFDを解説
ネット証券等を通して普通に株を売買する取引、これを現物(ゲンブツ)と呼びます。現物もまた取引の種類の1つであり、もっともメジャーなものです。
現物の株取引では、例えば手持ちの資金で株を買った場合、資金と株を交換する形になります。資金が取引相手に渡り、その代りに株式が自分の手元にやって来る。まさに株を買った状態です。
これがCFDで株を買う場合は、このようなイメージになります。
あなたはCFDで◯◯という株を買いました。現物であれば手元に来るのは◯◯の株式ですが、CFDの場合は「◯◯の株をいくらで何株買いました」という紙切れが来るだけです。
CFDでは、たとえ株を買っても、実際の株式は手に入りません。残るのは、「◯◯をいくらで何株買いました」という紙切れだけです。したがって、CFD取引では株主にもなりません。配当金に相当するものは受け取れますけどね。
この取引内容を書いた紙切れは、「約束」とも言えます。あなたの取引相手は、あなたとは逆の「◯◯をいくらで何株売りました」という紙切れを持っています。取引をした当人同士がその「約束」を持ち合うのです。そして「約束」からは逃れられません。
CFDでは、株を買った場合の代金も独特のやり取りがあります。現物では、株式と代金が交換されます。買い物の感覚です。
CFDでは、お金は、払いません。払いませんが、例の「◯◯をいくらで何株買いました」という「約束」に縛られます。
例えば、あなたが2万円のお金を持っていて、5000円分の株をCFDで買ったとしましょう。そうするとその5000円はあなたのお財布に今でもありますが、何か別のことに使うことができません。「5000円分の株をCFDで買った」という「約束」に縛られ、それを無視することはできないわけです。
まるで屁理屈のようですが、CFDではこういう屁理屈がいくつも出てきます。
取引の差額だけ代金が発生する、差金決済取引
CFDではいったいいつ、代金の支払いが行われるのでしょうか?
例えばCFDで買った株が値上がりしたとして、それを売ったとしましょう。取引をした当人はそれぞれ「いくらで買った」「いくらで売った」という「約束」を最初持っています。それに基づいて、今度の取引結果の儲けや損、つまり取引の差額だけ代金をやり取りします。
あなたが儲ければ、取引相手があなたに差額を支払わなければならないし、逆であれば損失額を支払うのはあなたです。双方の合意に基づいたそういう「約束」。これが差金決済取引です。
ですから最初に株を買っても売っても、そのときは誰も「株式」やその「代金」を支払ったりせず、決済の結果のみお金をやり取りする。
どうでしょう、CFDに関しておわかりいただけたでしょうか? やっぱり難しいですかね。このなんとも雲を掴むような感じが、CFDの一番の欠点ですね。
CFDを一言でいえば、おままごと? バーチャル?
CFDを一言で言い表すなら、「おままごと」。ほら、子供の遊びのおままごとでは、泥団子をご飯に見立てて「おいしい、おいしい」なんて食べたりするでしょう? ちょっとそういう感覚あります。
実際に株式を売り買いしているわけでもないのに、株を「売ったこと」「買ったこと」にして、お互いその役回りを演じる。バーチャルと言ってもいい。
ただ、おままごとに見えるようなその役回りも、取引の結果に関してはガチです。泥団子であれ、おいしく食べなければなりません。
CFDなら、何もないところから利益を生み出せる!? 差金決済マジック!
もう一つだけたとえ話を。ただ、これはあくまで差金決済を説明するためのもので、実際にCFDを使った投資ではこういうことはできません。あくまでイメージです。
ある日、証券会社に一人の投資家がやって来ました。
投資家はある株を買いました。ところが、株式の購入代金が足りません。投資家はとりあえず持っていた1000円をカウンターに置いてこう言いました。
「とりあえず今日はこれで。残りは明日必ず払います。株式の受け取りもそのときで。では」
投資家は帰っていきました。
翌日、投資家は約束通りに証券会社を訪れます。しかし、昨日買った株の残りの代金を持っているようには見えません。店に来るなり投資家はこう言いました。
「昨日買った株だが、値上がりしたので今売りたい。ついては、その値上がり分を支払っていただきましょう」
ついでに昨日支払った1000円もね、と投資家は付け加えました。
これはどういうことでしょう? この投資家の言う通りになるのであれば、投資家は自分のお金を1円も使わずに、株の売却益を手に入れることになります。
しかし、この投資家の言うことにも一応筋は通ります。買った株が値上がりしたからただ売っただけ。手付金のようにして支払った1000円は抜きにしても、株を買った代金は株を売った代金でまかなえます。まかなえるどころか利益まで出ているのだから、投資家はその利益を払えと言うのです。
書いていても頭がクラクラしますが、これが差金決済の極端な姿です。もう一度言いますよ、極端すぎる場合ですからね。実際のCFDではこんな無茶苦茶なことはできません。
しかしどうでしょうか。CFDのイメージ、少しは掴めたでしょうか。
何かを売買するんですが、主役であるはずの何かは取引の現場には一切登場せずに、「これこれこういう取引をした」という記録だけはお互いが持っている。そして最初の取引を決済するとき、儲かった額か損した額のみをお互い払う。ある投資家が行ったことはこれですね。
極めてバーチャル、極めてごっこ遊び風の取引方法。それが差金決済取引、それがCFDです。
CFDが生まれた理由
現物の株取引と比べてイメージが湧きにくくとっつきにくいCFD。なんでこんなものが生まれたかと言いますと、取引の手早さや効率を求めた結果です。
現物の株取引だと、実際に株の持ち主を移し、株主名簿も書き換え、といくつも手続きが発生してしまいます。これに時間が掛かるのですね。手っ取り早く儲けたい投資家にとっては、株主名簿に自分の名前が書き加えられることなどどうでも良いのです。
CFDなら株を「買ったこと」にするだけですから、そのような面倒な手続きがありません。利益が出れば、さっさと「売ったこと」にして利益だけいただき、はいさよならです。
また、現物株は上記の手続きがある関係上、比較的高い取引手数料等の投資コストが発生します。しかしこれも、CFDならあくまで株を「買ったこと」にするだけですから、高コストになる理由がありません。
ぼくの利用するGMOクリック証券の外国株CFDサービスは、なんと取引手数料が無料です。現物の米国株で取引手数料ゼロというのはほとんど例がないので、これもCFDの強みです。
CFDはFXの親戚
これはCFDを説明するときによく言われることなんですが、日本円や米ドルなどの通貨を取引するFX(外国為替証拠金取引)は実はCFDの仲間というか親戚です。
取引の仕組みとしては基本的には同じもので、ただ扱うモノが違うだけです。FXなら通貨、その他の株や債券や原油や大豆や、とにかく通貨以外を取引すればそれはCFDと呼ばれます。
親戚というか、親子ですね。何でもありのCFDの中で、通貨を扱う場合のみそれをFXと呼ぶ、ということです。CFDのほうがFXよりも大きいのです。
ちょっと言いましたけど、CFDで取引されるモノは本当に多種多様です。とにかく「買ったこと」「売ったこと」にするだけですから、正直なんでもいいんですよ。「今日の気温」とかでもできるんじゃないでしょうか?
それでもやっぱりCFDはわかりにくい。うん、わからなくても実際の取引では困らないから、それでも良い!
と、ここまで長々くどくどとCFDについて説明してきたわけですが、正直、CFD(差金決済)の概念はそれでも分かりにくいものです。
そして結論から言うと、CFDとは何か? をきちんと厳格に理解していなくても、CFDを使った投資に支障はありません。株の何たるか、を知らなくても株式投資ができるのと一緒です。
CFDという道具の使い方だけを覚えてしまえば、なに、現物の米国株投資とそこまでの違いはありません。
定期的にコツコツ米国株を買い足していき、同時に保有する米国株から配当金を得ていく。持っている株が増えるほどに、不労所得の配当金も増えていく。
そんな米国株の長期配当投資が、CFDでも可能です。しかも現物よりも圧倒的に安い取引手数料でそれができるので、1万円とか1000円とかからの少額投資がすこぶるやりやすいです。
もちろんCFDの概念から理解していたほうが、それはそっちのほうがいいでしょう。けれど難しいので、無理に理解せずとも、使い方によっては「お得だよ!」ということを知っていただければここでは十分です。
ぼく、オザワークスは、7大ネット証券の1つであるGMOクリック証券で外国株CFD投資をしています。
GMOクリック証券のCFDでは、米国株を取引手数料無料で取引できるのが1番の魅力です。投資コストが激安なので少額投資にぴったりです。
CFDについてより詳しく知りたい方、GMOクリック証券のCFD特設ページがこちらです。
少額投資家も米国株の時代です。
オザワークスでした。
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