オザワークスです。
GMOクリック証券の外国株CFDで、高配当の米国株銘柄に投資してみませんか? 取引手数料も無料で少額投資で配当もらいまくりですよ。
というわけで、配当目当ての投資なら絶対に捨て置けない数字である「配当利回り」のお話です。
CFDで米国株に投資した場合の配当利回りは、様々な要因によって現物のそれとはちょいと違う結果をはじき出します。レバレッジや金利調整額といった要素を加味した、「実際に受け取る」配当利回りの計算方法教えます。
もくじ
証券会社のサイトに表示される配当利回りは、すべて「税込み」である!
米国株の配当利回りを知りたければ、各証券会社のウェブサイトで簡単に確認できます。GMOクリック証券だったらこの画面。
ちょっと字が小さいですけど、一番右の数列です。
こんな感じに簡単に見られるんですが、実はここでの配当利回りは税金を引き算する前のものです。税込みなんですね。なので、実際に受け取る額よりもいくらか多めの数字です。
これはGMOクリック証券だけでなく、マネックス証券やその他、すべての証券会社がそうです。税引き後の配当利回りを教えてくれるところなんて聞いたことがありません。
銘柄スクリーニング等で配当利回り順に並べたりする場合は、頭の中で常に税金分は差っ引いて考える癖をつけましょう。
レバレッジを駆使して配当利回りを倍加する!
さて、GMOクリック証券のCFDで米国株に投資する場合、当然レバレッジを駆使していきます。レバレッジとは、手持ちの資金よりも多くの株を買うことです。詳細はこちらの記事で。
手持ちの1万円で1万円分の株を買うよりも、同じ銘柄であれば倍の2万円分の株を買うほうが、当然配当金は多くもらえますよね? つまり、レバレッジを利用すると配当利回りは倍々で増えます。レバレッジ2倍なら、配当利回りも2倍。
ただし、CFDはワンタップバイとは違って「2万円分ちょうど」株を買う、というようなことはできません。なので、少しずつ誤差はあります。
配当金の手取り額を割り出すには、金利調整額の計算が不可欠
レバレッジを上手く使えば配当利回りを上昇させられます。が、CFD独自のデメリットとして、逆に実質的な配当利回りを減らしてしまう要素もあります。「金利調整額」というものです。
詳しい説明は避けますが、金利調整額を簡単に言えば「株の保管料」です。CFDで米国株を買って持っていると、毎日わずかずつですが、金利調整額を証券会社へ支払うことになります。
金利調整額の詳しい説明はこちらの記事で。
つまり、両者は結局「配当」という土台の上でぶつかりあう要素です。であれば、株の保有コストとして配当利回りの計算に組み込むのが自然というものです。
というわけで、ぼくの提示する「実質的な」配当利回りは、この金利調整額を引いたものになります。
税金とコンバージョンレートについて
あとは、税金とコンバージョンレートについてです。
CFDの配当金から引かれる税金は、米国現地で引かれる外国税の10%です。あれ、国内税の20%は? ちょっと大きな声では言えません。
コンバージョンレートとは、要はGMOクリック証券が採用している為替レートのことです。CFDは配当金から何からすべて日本円建てで取引が進むので、為替の影響を受けます。
具体的には、1株あたりの株価、配当金の額、金利調整額、税金、CFDのほぼすべてでコンバージョンレートが関係します。
とはいえ、よほど大きな額を投資しているのでもない限り、為替の影響は限定的です。1ドルが112円から111円になったとしても、それほど大きな変化はありません。無視してもいいレベルです。
CFDでの配当投資に向いた銘柄は、実のところ5~6銘柄しかない
CFDは、レバレッジ、金利調整額、その他の要素で銘柄の実質的な配当利回りが大きく変化するので、それらを加味して改めて計算してやる必要があります。証券会社のサイトに提示される数字はあてになりません。
GMOクリック証券では2018年現在、59銘柄の米国株をCFDで取り扱っています。そのすべての実質的な配当利回りを計算していては日が暮れてしまうので、一度バッサリ斬ります。
まず、元の配当利回りは、3%は必須。できれば4%以上は欲しいです。これでかなりの銘柄が脱落します。
さらに、株価が66ドル以上の銘柄は全面的に切り捨てます。実は金利調整額は銘柄の株価に比例して決まってしまうので、株価の高い銘柄はそもそもCFDでの配当投資に不向きなのです。
同じく、金利調整額の関係から、配当利回りが3%台で株価が44ドル以上の銘柄、これも捨てましょう。金利調整額によって、受け取った配当金がほとんど喰われます。
こうして事前にスクリーニングしておけば、配当利回りを計算すべき銘柄はせいぜい5~6銘柄になるはずです。
実際の計算方法。まず、何株買うのか考える
では、その計算方法です。今回は、サンプルとして通信会社の【T】エーティー・アンド・ティーを使います。AT&Tを手持ちの資金1万円で2万円分買う場合を想定して、配当利回りを計算します。
まず、AT&T1株の日本換算での株価をGMOクリック証券で調べます。
右側の「最低約定金額」というのがそれです。3312円とあります。
AT&T1株が3312円なので、6株買うと一番2万円に近くなります。
1株あたりの配当額を計算する
次に、AT&Tの1株あたりの配当額を調べます。既にAT&Tに投資していて配当も何回かもらったことのある人は、その値をそのまま使えばいいです。
AT&Tの配当額は、AT&Tの公式サイトやDividend.comなどで調べます。
AT&Tの直近1年間の1株あたりの配当額は2ドルです。まずここから税金分の10%を引きます。
1.8ドル。これにコンバージョンレートを掛け算すれば、AT&T1株の日本円での受取額が出せます。
コンバージョンレートの確認方法は簡単です。CFDのページのトップメニューに「インフォメーション」という項目があるので、そこへ行けば見られます。
インフォメーションはここ。
インフォメーションを開くと、コンバージョンレートが出ています。
米ドル円なので、112.37円ですか。これをさっきの税引き後のAT&Tの配当額に掛け算すると、AT&Tの配当額(日本円)が計算できます。
1円未満を切り捨てて、202円ですね。1年間AT&T1株を持っていると202円配当金がもらえる、らしいです。
ちなみに、ぼくがAT&Tに1年間実際に投資して受け取れた配当額は、1株あたり200円でした。
うっ……、若干のズレが、ありますね。
まあ、為替レート等も常に変化していますしね。皮算用なのでここはざっくり行きましょう。
で、1株200円のAT&Tを6株買おうというわけですから、1万円をAT&Tに投資して1年間で1200円の配当をもらえる計算になりますね。このまま行けば配当利回りは12%で凄まじい高配当投資が実現するわけなんですが、そうはいきません。
ここから保有コストである金利調整額を引かねばならないのです。
最後に、金利調整額を引き算する
金利調整額は、GMOクリック証券で調べます。AT&TのCFDのページに行けば、下の方に表示されています。
これです。
金利調整額は毎日のことです。「履歴一覧」をクリックすると履歴が見られます。
AT&T1株あたりの金利調整額の一週間です。見るべきは「買」の列で、細かい数字が並んでいますが1円以下の位は切り捨てなので、実際にAT&Tの金利調整額が発生するのは金曜日に1円だけです。そのことがわかる表です。
ぼくのCFDでの配当投資は、すべての銘柄で「1株買い」というテクニックを使います。まあ、テクニックと言っても株を1株ずつ買うだけなんですけどね。
今回のように全部で6株投資するという場合でも、実際の取引では1株ずつ6回買い付けを行います。こうすることによって、6株を一度に買ってしまうよりも保有コストである金利調整額を低く抑えることができます。
「1株買い」の詳しい記事はこちらです。
金利調整額の計算に戻ります。GMOクリック証券で確認できるのは、AT&Tの1株あたりの金利調整額です。1株買いするのでこれをこのまま使えば問題ありません。
金利調整額が、1週間で小数点以下切り捨てで1円発生します。1年は52週あるので、1株の年間金利調整額は52円と推測されます。AT&Tを6株買うので、全部で年間312円支払うことになります。
先程の受け取る配当額1200円から支払う金利調整額の312円を差し引きすれば、実質的に手元に残る配当額が計算できます。その額は、888円となります。
投資家の使う投資資金は1万円ですから、1万円で年間888円の配当金を得る計算です。となれば、AT&TをCFDでレバレッジ2倍で買う場合、配当利回りは8.88%である、と結論付けることが可能です。
計算方法は以上です。
終わりに。実際の計算は面倒でしょうから、金利調整額込みの配当利回り表作ります
いや、タイトルに「簡単」とあるし、自分でも簡単だと思っていましたが、文章として書き出してみると意外と面倒な計算でした。特に金利調整額がね。
こんな七面倒なことを皆さんに押し付けるのも悪いので、ぼくのほうで銘柄ごとの実質的な配当利回り一覧表を作ります。
とはいえ、さすがにGMOクリック証券の外国株CFDで取り扱われる米国株全59銘柄は無理なので、長期配当投資が現時点で可能と思われる銘柄に絞ってやろうと思います。5~6銘柄くらい。
CFDでの配当投資は、金利調整額のことを考えないと配当金の「逆ザヤ」が起こりがちです。受け取る配当金よりも、支払う金利調整額のほうが多くなってしまう現象のことです。
これがあるから、頭を使う必要があるんですね。
オザワークスでした。
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金利調整額差し引き後の配当利回り一覧なんて、自分が欲しいくらいだ。
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