オザワークスです。
米国株投資家の皆さん、特定口座で配当を受け取るときに支払っている税金を取り戻す方法があることをご存じですか?
外国税と国内税で方法は異なりますが、どちらも一度は払ってしまった税金を取り返すことが可能です。
今回は特に国内税の還付に関して、証券会社に便利な機能があったので紹介します。
知っている方は今更感もあるかもですが、ぼくは最近その機能について知ったのです。いや~、便利なサービスを提供してくれている証券会社って、いいですね。
もくじ
米国株投資の二つの税金、外国税と国内税
まず、米国株投資に関係する税金について少々おさらいを。
配当金をもらったり米国株を売ったりして利益を出すと、その利益に対して税金が課せられます。
税金は2種類あります。外国政府に支払う外国株特有の「外国税」と日本国に支払う「国内税」の二つです。
配当金を受け取ると外国税と国内税の両方を取られ、米国株を売って得た利益には国内税しか課されません。
税率は、国内税が利益の約20%。外国税はそれぞれの国や銘柄によって異なります。米国籍の企業であれば、大体10%の税率です。
今回は国内税の話になりますので、払ってしまった外国税を取り返す「外国税額控除」については下の関連記事をご参照ください。
損出しをして、支払った国内税を取り返す
米国株投資で発生した国内税を取り返す方法、それは利益と同じだけの損失をわざと作り、利益なんか出してない、だから税金だって発生しない、そんな状態を作り出す方法です。
利益と同じだけの損失をわざと作り出すので、これを「損出し」と言います。
株の売買の利益+配当金(税込み)の額と同じだけの売買の損失を出しておくと、次の年明けに昨年1年分に支払った国内税が還付されます。
その具体的なやり方は下の記事を見てネ。
米国株の税込み日本円収支を把握していますか?
ここで、突然ですが米国株投資家の皆さんに質問です。
皆さんは、今年(2019年)の米国株の「税金を含めた日本円での収支」を把握していらっしゃいますか?
収支というのはつまり、米国株の売買でいくら儲かって、配当金がいくら入ってきたのかです。
2019年にいくら儲かったのかを米ドルで認識している投資家は多いと思いますけれど、「税金を含めた日本円での収支」を把握している人は少ないのではないでしょうか。
かくいうぼくもそうです。こんなブログを書いて、毎週配当金をいくらもらったとか発表しています。
ですが、その配当金が日本円でいくらになるか、それも税込みでとなると実はよくわかっていません。
でもその「税金を含めた日本円での収支」の把握が、国内税を取り返す損出しをするために必要となるんです。
何故なら、米ドル建ての米国株投資であっても、税金の計算は日本円でってことになるからです。
米国株収支を日本円で把握するのは意外と難しい
利益に同額の損をぶつけて利益を利益じゃなくするのが損出しです。となれば利益の額を知らなきゃ話にならない。
けれど、これが意外と難しい。普段米国株投資家が目にするのは、米ドルでの利益や税引き後の配当額だからです。
国内税の税率は20%。これって意外と大きくて、1年分の支払った税額は結構なものです。手取りの配当額の感覚でいると税額に面喰います。
ぼくがよくやるのが、去年は税込みで大体このくらい配当をもらったから今年は……と予想するやり方です。
でもなんか適当なんですよね。なんか一目で正確にわかる方法がないのかな、と不便を感じていたら、ありました。
楽天証券では見やすい表で教えてくれる
ありましたも何も、証券会社が親切に一覧を作ってくれていました。以下、その確認の仕方です。
まずは楽天証券。
楽天証券のトップ画面から口座管理>税金履歴を見る、で「特定口座損益(譲渡益税)」というページが出てきます。
画像はそのページにある表です。
表記はすべて日本円で、左上の譲渡(売買)損益が4万5000円ほどマイナスで、配当金を3万1000円ほどもらっても、口座全体としては1万4000円くらいのマイナスで終わっています。
2019年に受けた取った配当からすでに支払った国内税が6000円くらいで、口座全体としては利益が出ていないわけですから、6000円全額が年明けに還付されると右下に書いてあります。
一目瞭然で非常に見やすいです。投資家の大雑把な予想など入り込む余地はありません。これを見ながら適宜損出しを行えばよろしい。
マネックス証券でも一目瞭然
他の証券会社ではどうか。マネックス証券では、トップ画面から保有残高・口座管理>取引履歴・損益>売却損益明細で楽天証券と同じ情報が得られます。
ただし、楽天よりも若干簡易的です。マネックスでわかるのはどれだけ損しているのかと、税込みの配当額と支払った税金の額だけです。
ただ情報はこれで十分で、要は66万円の損失額、これを税込みの配当額35万円が超えなければ良いというだけです。
万一超えそうになったら、この表を見ながら細かくまた損失を作ってやればいい。パッと見てそういう情報が読み取れるのが重要なのです。
楽天とマネックスでは損出しをやり易い。あれ、SBI証券は……?
というわけで、楽天証券とマネックス証券では、今年いくら儲かっていて、それに対していくら損を作ればよいのか一目でわかる表をいつでも見ることができます。
これを見れば今までいい加減に経験と勘でやっていた損出しをもっと正確に行うことができます。
さすが、大手のネット証券は良いサービスを提供してくれますね。楽天証券とマネックス証券、いいじゃない!
……うん? 業界首位のSBI証券ですか? 探してみましたが、SBI証券様にはそんな便利な機能はないのでした。
う~ん、残念!
オザワークスでした。
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