世界一有名な株価指数、ダウ平均とは?

オザワークスです。

たとえ投資をしていなくとも、テレビのニュースなどでよく聞く言葉、

「ダウ平均」

今回は、この「ダウ平均」を解説します。

ダウ平均とは?

ダウ平均とは、ダウ・ジョーンズ社が算出を始めた株価指数のことです。

株価指数というのは、個別の株価の上下ではなく株式相場全体の雰囲気、状態、または平均値を表すものです。

「日経平均株価」なんてよく聞きますよね。あれも株価指数で、日経平均が上がるとは、日本の株が全体的に上がっていることを意味します。

ダウ平均は、米国株の株価指数です。米国株の「日経平均」みたいなものです。

いやいや、説明が逆。

世界的な株価指数の知名度で言えば、日本株の日経平均よりも米国株のダウ平均のほうが圧倒的に上です。

知名度だけでなく、指標としての重要性もダウ平均には敵わない。

何故なら、米国経済はそのまま世界経済をリードする存在です。その米国経済、米国株の顔がダウ平均だからです。

ニュースなどでよく「ダウ平均が大きく下がった」などと報道されるのは、世界中がダウ平均を見て米国や世界全体の景気等を判断しているからです。

ダウ平均とはただの株価指数にとどまらず、世界経済をも表すとても大事なものなのです。

米国の発展とともに上がり続けるダウ平均

ダウ平均は、米国株の平均です。それはつまり、米国経済の平均を表してもいます。

はるか昔、19世紀の終わりからダウ平均は米国経済の平均、米国経済の今を表し続けてきました。

それをグラフ化したものがこれです。

この100年、米国経済の成長とともにダウ平均も上がり続けてきました。一時的に下がる時があっても、それをはねのけて伸びてゆくのが米国経済です。

この成長力が、米国が覇権国家たる所以です。

ダウ平均の仕組み。平均株価って?

ダウ平均の仕組みはそれほど複雑なものではありません。

まず、ダウ平均は米国株の平均と言いましたが、すべての米国株数千社の株価を平均化したものではありません。

数千社の中からダウ・ジョーンズ社が選んだ、米国経済を代表する、いや、世界を代表すると言っても良い30社の超エリート企業のみが、ダウ平均の素となります。

その30社のチョイスは絶妙で、ほとんどの分野・業種の首位企業が一堂に会する状態です。

また、適宜構成銘柄の入れ替えが行われ、時代が変わってもダウ平均の重要性が失われないような工夫もされています。

米国を、いや、世界を代表するような超巨大企業30社の株価の平均が、ダウ「平均」です。30社の株価を足して、30で割ったものです。

と、なっていれば、話はむちゃくちゃ簡単なんですが、さすがにそこまで単純な算出方法ではなく、単純平均に一捻り計算を加えたものが実際のダウ平均となっています。

ダウ平均構成銘柄一覧

ティッカー 企業名 業種
1 AAPL アップル コンピュータ
2 AXP アメリカン・エキスプレス クレッジトカード
3 BA ボーイング 航空機
4 CAT キャタピラー 重機
5 CSCO シスコシステムズ 通信機器
6 CVX シェブロン 石油
7 DIS ウォルト・ディズニー・カンパニー 娯楽・メディア
8 DOW ダウ 化学
9 GS ゴールドマン・サックス 金融
10 HD ホームデポ 小売
11 IBM IBM コンピュータ
12 INTC インテル 半導体
13 JNJ ジョンソン・エンド・ジョンソン 製薬
14 JPM JPモルガン・チェース 金融
15 KO コカ・コーラ 飲料
16 MCD マクドナルド 外食
17 MMM スリーエム 化学
18 MRK メルク 製薬
19 MSFT マイクロソフト ソフトウェア
20 NKE ナイキ スポーツ用品
21 PFE ファイザー 製薬
22 PG P&G 日用品
23 TRV トラベラーズ 保険
24 UNH ユナイテッド・ヘルス 保険
25 UTX ユナイテッド・テクノロジーズ 航空宇宙
26 V ビザ クレジットカード
27 VZ ベライゾン・コミュニケーションズ 通信
28 WBA ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス 小売
29 WMT ウォルマート・ストアーズ 小売
30 XOM エクソンモービル 石油

ダウ平均こぼれ話。どうして「工業株」なの?

ここいらでダウ平均こぼれ話を1つ。

よく「ダウ平均」「ダウ平均」と呼ばれている株価指数ですが、正式名称は「ダウ工業株30種平均」(Dow Jones Industrial Average)といいます。

工業株、と聞いて何か違和感ありませんか?

だって、現在のダウ平均には、飲料のコカコーラやハンバーガーのマクドナルド、クレジットカードのビザやミッキーマウスのディズニーも入っています。

あんまり「工業」ってイメージないですよね?

実はこれは、ダウ平均の歴史と大きな関係があります。

ダウ平均の歴史をざっくり

最初の「ダウ平均」は、1884年に11銘柄でスタートしました。1884年……19世紀ですね。

その後、工業系の会社が増えたことで1896年、最初の「ダウ平均」から分離する形で「ダウ工業株平均」が始まります。

元の「ダウ平均」は「ダウ輸送株平均」と名前を変えて、今に至るまで続いています。

なお、「ダウ平均」にはまだ「ダウ公共株平均」などもあります。実は「ダウ平均」は複数あるのです。

その後の20世紀(の特に前半)は、工業の時代でした。

それにより、いくつか種類があった「ダウ平均」のなかでも「ダウ工業株平均」が特に注目されて、株価指数として重要視されるようになりました。

いわゆる「ダウ平均」と言えば、この「ダウ工業株平均」を指すようになったのはこの頃です。

20世紀の後半からは、経済の主軸は工業からサービス業へと移り、「ダウ工業株平均」も時代に即して工業株以外を採用するようになります。

このとき「ダウ・サービス業株平均」などと新しい株価指数を作らなかったのは、サービス業だけでなく米国株全体を見渡せる指数が欲しかったのでしょうね。

結局その役目を「ダウ工業株平均」が担うことになり、けれど名前は「ダウ何でも株平均」などと変えることもせずに現在に至っています。

「ダウ工業株平均」なのに工業とは関係のない企業が入っているのは、こういう経緯があったのです。

「ダウ工業株平均」の名前も、構成銘柄の数が30銘柄から変化しないのも、ある種の伝統というところもあるでしょう。

ダウ平均にまるごと投資できる【DIA】SPDRダウジョーンズインダストリアルアベレージ

ダウ平均の解説、最後はガッツリと投資の話をして終わりましょう。

上で述べたようにダウ平均30銘柄は、どれもこれも米国どころか世界を代表する超巨大企業、超エリート企業の集まりです。

正直、ダウ平均構成銘柄に投資すれば、大外れってことはないと思います。どいつもこいつも超強力です。

できればダウ銘柄すべてに投資したい。だけど、30社ありますから、それらの株すべてを買っていくのはなかなか大変。

何か良い方法はないのか。

あります。ダウ銘柄30社すべてに投資したい、そんなわがままな貴方と私にうってつけのETFが。

その名も【DIA】SPDRダウジョーンズインダストリアルアベレージ。

この、まんまのネーミングのETFに投資すれば、なんとダウ平均を構成する30社すべてに投資したことになります。

⇒ETFってなに? 株をまとめ買いできるETFの解説へ

DIAに投資すれば、30回も株を買わなくても1回の取引で済むし、配当金ももらえるし、分散投資にもなります。

便利なのでおすすめですよ。

では、投資の話もしっかりしたところで、「ダウ平均」の解説を終わります。

オザワークスでした。

"share"とは株式を意味する英単語でもある

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オザワークス
なまえ:オザワークス 生まれ:1980年 投資は2013年から開始。長野県在住。 投資初心者、またははじめてアメリカ株に興味を持たれた方向けに「米国株の長期配当投資」を紹介しています。 自分自身も米国株投資家でして、配当金を再投資して株を買い続け、不労所得のさらなる増大を目指します。 また、分散投資を重視し、毎日配当金が入金するようなポートフォリオを作っていきます。 外国株CFDでも米国株に投資し、CFDを舞台に長期配当投資へ挑戦しています。 証券会社選びから税金関係まで、初心者向けの米国株情報ブログを目指します。