PayPay証券でARCCとMAINの新規買い付けが2022年1月15日で停止。BDC銘柄に投資できるラストチャンス?

オザワークスです。

BDC銘柄というものがあります。高配当の投資会社ですね。

そのBDCの【ARCC】エイリス・キャピタルと【MAIN】メイン・ストリート・キャピタルが、2022年1月15日をもってPayPay証券で買い付けできなくなります。

すでにマネックス証券と楽天証券でもBDC銘柄は新規で買い付けができなくなっているので、BDC銘柄に投資できるこれが最後の機会になるかもしれませんね。

PayPay証券でARCCとMAINの買い付けができなくなる

2021年12月15日、我らがPayPay証券からあるお達しが出ました。

お達しの内容は、2022年1月15日から【ARCC】エイリス・キャピタルと【MAIN】メイン・ストリート・キャピタルの2銘柄の新規買い付けができなくなる、というものでした。

⇒PayPay証券公式「米国株式一部銘柄の新規買付停止のお知らせ」

売却はできるそうです。

ARCCとMAINの2銘柄はどちらも米国個別株ですが、どうして何の変哲もない2つの米国株の新規買い付け停止をPayPay証券はわざわざ「重要なお知らせ」として発表するのでしょうか。

BDC銘柄はちょっと変わった個別株

ARCCとMAINは、BDC(Buisiness Development Company)と呼ばれる個別株なんですけど、ちょっとだけ毛色の違う個別銘柄です。

BDCは、ベンチャー企業などに投資してそれで利益を得ている投資会社です。投資をすることが仕事の会社です。

他社に対して投資のみを行うBDCは、一般の企業と比べて税金面で優遇されています。法人税の免除等ですね。

そして利益の大半を配当金として株主に支払っているので配当利回りが高い傾向になります。

先日このブログでも発表した「PayPay証券で米国株、配当利回りランキング2021年12月」においても、ARCCは利回り8.34%、MAINは6.09%と配当利回りは高いです。

このようにBDCは個別株なんだけど、普通の企業とは少し扱いの違う個別株なのです。

BDC銘柄はどのネット証券でも買い付けできなくなっていた

そのBDC2銘柄が、2022年1月15日からPayPay証券において新たに買い付けができなくなります。

そしてこの買い付けができなくなるのは、実はPayPay証券だけではありません。

マネックス証券や楽天証券でも、それぞれ2020年、2021年と少し前に新規の買い付けが停止になっています。

え、SBI証券?

SBI証券は、BDC銘柄については「諸般の事情から」そもそも取り扱いがありません。

このようにBCD銘柄はPayPay証券のみならず他のネット証券でも買い付けができなかったり、そもそも取り扱いがなかったりする過去を持っています。

BDC銘柄が除け者にされる理由

ではどうしてBDC銘柄だけが除け者のような扱いを受けているのでしょうか。

その理由は、日本の法律でBDC銘柄のような外国の投資会社の株式を日本で取引可能とするためには、BDC自身が日本の金融庁にその旨届け出る必要があるのだが、その届出を行っていないからです。

そういう法令違反が取引可能となってから発覚したため、マネックスや楽天、今回ついにPayPay証券でも新規買い付けが停止される事態になったということです。

SBI証券でも当初はBDC銘柄の取り扱いを検討したそうですが、結局この届出の未達問題があったために採用を見送っています。

そういう事情があったんですよ。

ちなみに普通の企業にはそんな届出の義務はありません。あくまで投資会社のみです。

BDC問題解決の可能性

すぐ思いつくのは、じゃあその「届出」とやらをBDC企業がすれば問題は解決じゃないか、というものですが……。

金融庁への届出は、証券会社等ではなくBDC本人が自分で行う必要があります。

米国に本拠地を置くBDC企業が、わざわざ日本まで来て届出を行う可能性は……皆無です。

彼らは米国内で十分儲かっており、日本の投資家など必要としていません。

よって必要な届出がなされる可能性はありません。

では、日本の側の法律やお役所の制度が変わってその届出がそもそも必要なくなる可能性は?

これも低そうです。

日本のネット証券は制度の問題点を認識してはいるようですが、積極的にそれを変えるよう関係各所に働きかける動きは今のところありません。

つまり、問題は解決しません。

慌てて買う必要なし

これがいま日本でBDCを取り巻く環境です。

SBIではそもそも取り扱いがなく、マネックスと楽天でももはや買えず、PayPay証券でも来年1月15日には新規の買い付けができなくなります。

だからこそ、今はまだ買い付けができるPayPay証券でこの高配当BDCを買い込んでおく、という選択肢はあるでしょう。

保有や売却はこの後も自由にできるようですしね。

ただ、SBI証券ではそもそも取り扱うところまで行かなかった例を見るように、こういうふうに制度や法律で足を引っ張られる銘柄は、そもそも触るべきではないと個人的には思います。

危うい存在のBDC銘柄よりも米国株全体に投資できるETFのほうが良くね? と思ってしまうのですが……。

ちょうどPayPay証券でも【SPY】SPDR S&P500ETFや【VTI】バンガード・トータル・ストック・マーケットETFにも投資できますし。

といったところで今回はここまでです。

オザワークスでした。

"share"とは株式を意味する英単語でもある

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オザワークス
なまえ:オザワークス 生まれ:1980年 投資は2013年から開始。長野県在住。 投資初心者、またははじめてアメリカ株に興味を持たれた方向けに「米国株の長期配当投資」を紹介しています。 自分自身も米国株投資家でして、配当金を再投資して株を買い続け、不労所得のさらなる増大を目指します。 また、分散投資を重視し、毎日配当金が入金するようなポートフォリオを作っていきます。 外国株CFDでも米国株に投資し、CFDを舞台に長期配当投資へ挑戦しています。 証券会社選びから税金関係まで、初心者向けの米国株情報ブログを目指します。