オザワークスです。
2020年3月9日、ぼくはCFDで【HAL】ハリバートンと【XOM】エクソン・モービルの2銘柄を強制ロスカットされました。人生初の強制ロスカットです。
それはいいんですけど、予定していたロスカットレートと実際に強制ロスカットされた株価にかなりの開きがありました。
これは見過ごせない点です。
CFDのロスカットレートは、スベります。
ロスカットレートを設定してあるから損失は限定されるし~、などと余裕をぶっこいていると、想定以上の損失が広がってしまうことがあるかもしれませんよ。
もくじ
ダウが2000ドル落ちた日、初めての強制ロスカットに遭遇
2020年3月9日、GMOクリック証券に開いたぼくのCFD口座では、【HAL】ハリバートンと【XOM】エクソン・モービルの2銘柄が強制ロスカットの憂き目にあいました。
両方とも石油関連銘柄。ちょうどあの日は原油価格も暴落しましたね。
強制ロスカット直前の両銘柄のロスカットレートは以下の通り。
【HAL】ハリバートン
当時の株価・$13.03
ロスカットレート・$12.18
【XOM】エクソン・モービル
当時の株価・$47.70
ロスカットレート・$42.75
それぞれ株価がロスカットレートに達すると強制的にロスカット、つまり、株が売却されます。
勝手に自分の保有株が売却されてしまうので、無情の強制ロスカットは悲しいことですね。
ロスカットは悪ではない。ただし、それはきちんと実行された場合
ただし、見方を変えるとロスカットレートで強制的にロスカットされるから、「それ以上に損失が広がることはない」とも言えます。
もしロスカットという仕組みがなかったら、自分で売らない限りどこまでも下がっていく株価に付き合うことになります。もちろん損失もより深く強烈になります。
強制ロスカットシステムがあるから、とりあえずそこで損失が食い止められている、そういう側面も間違いなくあるのです。
ただし、それは強制ロスカットが予め決めてある株価、つまりはロスカットレートできちんと執行された場合です。
きちんと執行されない場合があるのでしょうか?
それがあるのです。
実際のロスカットは、設定値からズレる
3月9日のほとんど取引開始とともに実行されたぼくの強制ロスカットは、されてみて初めて分かったのですが、ロスカットの値がズレていました。悲しいことに、下に。
【HAL】ハリバートン
設定ロスカットレート・$12.18
実際の強制ロスカット値・$7.96
【XOM】エクソン・モービル
設定ロスカットレート・$42.75
実際の強制ロスカット値・$41.10
両銘柄ともに、あらかじめ設定しておいたロスカットの株価よりも下がってから、強制ロスカットが実行されています。
特にハリバートン。設定が$12.18で実際が$7.96って、またエラいズレっぷりです。設定どおり12ドルで売却された場合よりもぼくの損失はかなり大きくなってしまいました。
CFDユーザーは、値がスベることを覚えておくべし!
CFDユーザーさんに覚えておいてほしいのは、設定したロスカットレートでは実際にはロスカットされない、ということです。
スベります。
値がスベるんです。
これは多分ですが、設定ロスカットレートちょうどでのロスカットは、実際にはないような気がします。大なり小なりズレると。
でもそれがほんの誤差だったらまだいいでしょう。
今回のハリバートンのようにヤバいくらいに値がスベることもあるようです。$12.18の予定が$7.96まで下がってからようやく売っているわけですからね。かなり危険です。
これではロスカットレートの存在意義が問われてしまいますね。
ロスカットレートは設定しておけばそれ以上の損失は確実に食い止めてくれるもの、という認識は捨てたほうが良いですね。
実際に機能していません。
何故、設定値でロスカットが実行されないのか
では、何故、設定したロスカットレートで強制ロスカットは実行されないのでしょうか。
これも多分ですが、値動きの速度が早ければ早いほど、値がスベってしまうのではないでしょうか。
3月9日のあの夜は、ダウ平均がひと晩で2000ドル落ちた日です。それはもう、世界中で「売るぞ売るぞ、株売るぞ」の大合唱でした。
取引が始まると同時に坂道を転げ落ちるように、いや、崖から飛び降りるがごとくどの銘柄も下がりました。
あの日のように値動きが非常に激しい場合、設定どおりのロスカットが難しくなることが想像できます。
対処法。そんなものはない
では、値がスベることに対して何か対処法はあるのでしょうか。
ないですね。現時点では。
ロスカットのシステムを過信しない、というぐらいですね。投資家にできることは。
繰り返しになりますが、ロスカットレートを設定しました、ハイ安心、ではありません。
気休め程度にとらえておくのがいいかと思います。
値がスベるということは、ぼくも強制ロスカットを初めて食らってみて知ったことです。
FXのストップロスもスベる
そしてこれは同時に、FXのストップロスや現物株の逆指値注文も過度の信用はできない、ということです。
通貨を取引するCFD、それがFXですが、FXにおけるロスカットもやはり相場が急激に動くときはズレます。
というか、それを「スベる」と言います。
ちょっとジャンルと規模が違いますけど、2015年1月の「スイスフランショック」が記憶に新しいですね。
あの相場も急激というか値がワープしてしまい、結果ロスカットが作動しなかった多くの投資家を死に至らしめました。
もう少し詳しく言うと、例えるならダウ平均が一瞬にして半分になってしまったような事件ですね。
ダウ平均がちょっと下がったところにロスカットレートを設定していた多くの投資家は、そこでは取引が成立せずに、有無を言わさずダウが半分で決済して死亡、という感じです。
現物株の注文でもズレることはある。信用し過ぎるな
現物株でも「逆指値」という注文方法があります。これは、普通の「指値」なら◯◯ドル以上になったらそこで売却、というところを逆の◯◯ドル以下になったら売却という注文を出しておくものです。
◯◯ドル以下なら売却ですから、CFDのロスカットみたいな使い方ができるわけです。
ただ、この「逆指値注文」も恐らく相場の流れが急なときは、ズレますね。
というより、ありとあらゆる値を指定する注文方法はズレる、と思っていた方が良さそうですね。
そもそも、いくらコンピュータやデジタルネットワークを使っていたとしても、取引には必ず時間的空間的コストが発生しています。
アナログな時代と比べてそのコストは桁違いに小さくなりました。おかげでぼくたちはほとんど意識できませんが、それでもゼロではありません。
だから値がスベったり値が飛んだりするのです。
ロスカットは信用できないが無視もできない。うまく付き合おう
CFDとロスカットは切っても切れない関係です。
頼りきることもできませんが、無視することもできません。うまく付き合っていきましょう。
では今回は宣伝しちゃおうかな。
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でもロスカットレートはスベるから信じちゃダメよ。これはガチ。
オザワークスでした。
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