オザワークスです。
投資用語解説。今回はCFDにまつわる用語、証拠金維持率と追加証拠金についてです。
もくじ
CFDは証拠金取引
ぼくはCFDで米国株に投資しています。使っている証券会社は、GMOクリック証券です。
CFDは、まず証券会社に証拠金を預け、それを担保に預けた証拠金よりも大きな額の取引を行う投資です。
例えば1万円を証拠金として証券会社に預ければ、それを担保に2万円分、3万円分の株を買ったり売ったりできるのです。
証拠金取引の特徴
それだけ聞くと、1万円の資金で2万円分の株を買えるわけですからCFDすんばらしい! と思うかもしれませんが、話はそう簡単ではありません。
1万円の証拠金で2万円分の株を買う。それはつまり、証券会社から証拠金を担保にお金を借りている、ということです。
この状態で困るのが、CFDで買った株が下がってしまったときです。
株が下がると、投資家にお金を貸している側の証券会社の目つきが鋭くなります。あまりにも株価が下がりすぎると、証券会社が貸しているお金を回収できなくなる恐れが出てくるからです。
担保として預かっている証拠金は大丈夫やろな? とね。
証拠金維持率は、CFD口座全体の安全度
証拠金維持率は、CFD口座が今大丈夫かどうかを表す数字です。通常は100%以上で表示され、これが高ければ高いほど、CFD口座全体の安全度が高くなります。
ぼくが使っているGMOクリック証券の証拠金維持率の表示はこんな感じです。
152.27%とあります。これが証拠金維持率です。
証拠金維持率の計算方法
証拠金維持率の上に「必要証拠金」という項目があります。97491のところです。
これは、今CFD口座にある株を保有するために必要な証拠金の最低額です。9万7491円です。
そのさらに上にあるのが「時価評価総額」148452で、これは今CFD口座にある株の評価額です。
証拠金維持率とは、時価評価総額を必要証拠金で割った数字です。
その意味するところは、CFD口座にある株の総額が、株を買う担保の金額をどれだけ上回っているか、です。
なので、通常ならば、証拠金維持率は100%以上になります。200%、300%と高ければ高いほどにCFD口座として余裕があることになります。
ただし、株価は変動します。CFDで買った株が下がり続けると、証拠金維持率が100%を下回ることもあるでしょう。
そうなったら大変です。
追加証拠金は、さらなる担保の要求
証拠金維持率が100%を割り込むと、証券会社は追加で証拠金を入金するように投資家に要請してきます。
要するに、それだけの株をCFD口座で保有するには担保が足りない、ということです。CFD口座に改めて入金して、証拠金維持率が100%を超えればクリア。危機は一旦越えたことになります。
この追加証拠金のことを略して追証(おいしょう)などとも言います。
株が暴落すると世界中のあちこちで追証が多発して、投資家を苦しめることになります。
追証が発生すると投資家は追加で資金をCFD口座に入れなければいけないのですが、その入金期限はたったの1日です。
この1日で入金できないと……。
追加証拠金を入金できないとCFD口座全体が強制決済へ
追証が発生しても入金しないと(または入金できないと)、証券会社はCFD口座内にある株をすべて売り払います。強制決済です。
これは、銘柄ごとに含み益があるとかそういうことは一切関係なく、保有しているものはすべて売却されます。
銘柄ごとのロスカットレートなども関係ありません。CFD口座全体がきれいさっぱり何もなくなる、それが強制決済です。
投資家から見れば何やら理不尽な所業ですが、投資家にお金を貸している証券会社には、残念ながら強制決済する権利があります。
証券会社からすると、株価が下がりすぎて担保が回収できない可能性が出てきたので急いで回収する、というだけのことです。
それがCFDです。
強制決済の上、さらに支払いが発生することも
余談ですが、強制決済が行われて投資家はCFD口座で持っていた株をすべて失っても、さらに証券会社にお金を支払わなければならない可能性があります。というか、その可能性が高いです。
証拠金維持率が100%を下回るということは、今ある株をすべて売っても「証拠金」=「担保」=「投資元本」以下であるということです。
証拠金維持率90%で強制決済した場合、まず投資家の投資元本はゼロです。その上で、残り10%証券会社から借りた分を返済しなければなりません。
つまり、CFDは投資元本以上の損失を被ることがあります。
そうならないためにも、証拠金維持率、追加証拠金についてはしっかりとチェックしておきましょう。
オザワークスでした。
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