オザワークスです。
配当金目当てで米国株に投資しています。株のトレードで利益を出すことを諦めた、よくいるタイプの投資家です。
ま、それはいいんですが、2017年末と2018年末のポートフォリオを比べていたら、1年間で総資産額が減少していることに気が付きました。数字は言いませんけど、100万円くらい減っていました。
あれほど1年間せっせと働いて給料もらって株買って、配当金もらって株買ったのにもかかわらず、資産額は減ったのです。多分、新規で150万円以上は投資しています。それでも、資産額は減りました。
ま、それもいいんです。だって、受け取る配当金は1年間で500ドル超も増えたのだから。配当さえ増えるならそれで問題ない。はい、これが配当バカの考え方です。自分の投資を測る尺度が、資産の額じゃないんですね。
一方で、資産の額を増やすことを主目的とした投資も世の中にはあります。
あなたは配当金の増大を目指す派? それとも資産額の増大を目指す派? 今回は両者を比べながら、投資の流派というものを考えてみます。
もくじ
100万円で買った株が1000万円になっちゃった。どうしよう?
もしも、100万円で買った株が1000万円まで値上がりしたら、あなたはそれを売りますか? どうしますか?
これは特に投資初心者に考えてもらいたいことです。それも、なんとなく投資を始めてしまった人に。
漠然と買った株が10倍に値上がりしてしまった。そのときあなたはどうしますか?
例えばぼくなら、即刻売り払って、1000万円分の高配当銘柄を買います。なんたって配当バカですから。というかそもそも、元本の100万円を最初から高配当株に使ってしまいます。
ただこの選択肢は、ぼくが配当バカだからできることです。もしもあなたがバカになりきれない投資家であったならば、どうするべきなのでしょう?
売らずに保有し、含み益をさらに増大させる
買値の10倍になった株を売らずに保有し続け、含み益をさらにふくらませるとするなら、どうでしょうか。
値上がりした株を売ると、その利益に対して税金が課せられます。そのことを嫌がって、含み益を重視し、含み益を含み益のまま増大させる、という投資の考え方が存在します。なるほど、これはわかります。
では、100万円で買った株が1000万円になり、その後思惑通りに1億円まで値上がりしたとしましょう。資産額は1億円。すごいです。
含み益を積み上げていくだけのゲームは、売らない限り1円も儲からない
資産額1億円は確かにすごい。でもぼくは配当バカなんでこんな風に考えてしまいます。
たとえ含み益が1億円あろうとも、株を売らない限り、「資産額1億円」では何も買えない。売らない限り、実は1円も儲けていない、と。
含み益(資産額)を積み上げていくだけのゲームでは、どれほど資産額が増えても、資産額が増えていく最中の生活費は自分が働いて生み出さなければいけません。
特に無敗銘柄ばかりを保有している場合、どんなに証券口座の数字が増えても、一切本人の収入にはなりません。それって果たして楽しいのかな? とぼくなどは思ってしまいます。
これ売ったらすごいんだからな、売ったら、と思いながら一生売らずに過ごしますか?
売った場合、そのあとどうするのかが逆に難しい
100万円で買った株が1000万円になったとき、スパッと売ったらどうでしょうか? 男らしく利益の確定です。
まあ、税金の話はとりあえず脇に置いておいて、あなたは900万円もの利益を手にしたわけです。やりましたね。
ただ、900万円の利益を含む、株を売ってできた1000万円の現金、これ次にどうしましょう?
ぼくなら高配当銘柄全振りですけどね。そうでないなら、これから「アガル」銘柄を探すのでしょうか。でも値上がりしそうな銘柄なんて分かれば苦労はありません。
売ってしまった場合にそうして得たお金をどうするのか、これも難しいのです。
配当狙いの投資は、配当を狙う限り1円も儲からない
じゃあ、配当金狙いの投資はそんなに優れているんかい? と聞かれれば、答えはノーです。
株を買ったら、ただただ永久に保有して配当金をもらうのみ。華がないっす、カッコ悪いっす。
ぼくは自分でやっているんでよくわかるんですが、配当金というものはどれだけの額、回数をもらっても、儲かったという気が一切しません。まったくないです。
それはそうで、配当金なんていうものは、受け取る側の感覚からすれば毎月入ってくるお給料とほとんど同じです。ああ、そういえば入ったなあ……てなもんです。そこには興奮なんてないのです。皆さんの周りで毎月給料もらうたびに興奮している人、居ないでしょ?
断言できます。配当投資は1円も儲かりません!
株価が下がっても配当金をもらい続けていればいずれは……眉唾である!
ある株を買ったら株価が60%も下がった。この株の配当利回りは3%。悔しいが今回は涙を飲んでじっと耐えよう。20年経てば、受け取った配当金の累計で含み損は帳消しになるのだから。
……一見もっともらしいですが、無理筋の話です。20年の間にもっと株価が下がったらどうすんの? 減配しちゃったらどうすんの? そもそも含み損を抱えたままウジウジと耐えられるの?
配当利回り3%で、-60%の含み損を20年で返済計画は、結局希望的観測を多分に含んだものです。様々な障害によって、そうそううまく行きません。まさに絵に描いた餅です。
個人的には、配当金で含み損を埋めようとは思わない
ただぼくは配当派なので個人的な反論ですけど、含み損を配当金で相殺しよう、という発想自体をぼくは取りません。含み損なんて放っとけ、です。
含み損があろうがなかろうが、資産額がどう変化しようが、受け取った配当金が自分の収入の一部として米やミソを買えればそれでOK、という立場です。
あくまで収入ベースの考え方です。資産額は見ません。配当収入が見込めなくなった銘柄のみ容赦なく売り払います。株価は、上がろうが下がろうが好きにしなさい。
まあ、あくまでぼく個人としては、これが正しいと思ってやっています。いや、正しいというか、性に合っている、と言うべきですね。
投資のやり方、考え方に貴賎なし!
配当派と資産額派は、ときに考え方の相違から激しく対立することもあります。がしかし、どちらが正しいどちらが優れている、というものでもないような気がしますね。
どちらもアリです。どちらの方もがんばりましょう。
さらに、配当金と資産額、両方狙うことだって可能です。それには米国株が最適、などと月並みなことを言うつもりはありません。未来なんてわかりゃしません。
投資初心者は自覚的に行動して、自分だけのスタイルを作り出そう
ぼく個人としては配当金に肩入れしていますが、どっちもアリが結論です。
ただ、投資初心者の方に気に留めておいてほしいのは、自分が何か投資に関するアクションを起こすとき(株を売ったり買ったりなど)、その行動が何を求めてのものなのか自覚的になって下さいね、ということです。
配当狙いの投資をしているのであればそれに沿った行動であるか、資産額を増やしたいならそうしているか。これがチグハグになってしまうと、結果メチャクチャな何も考えていない投資になってしまいます。
自分の行動を俯瞰で見ろ! 自分を一番理解しろ! これですね。
自覚的な選択を続けたとしても、ときには失敗もあるでしょう。それも含めて投資を続け、自分のスタイルを追求していけば、そのさきに出来上がったものは良いでも悪いでも優でも劣でもない、自分です。
自分を作りましょう。
オザワークスでした。
エラそうなこと言っちゃった。
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