楽天証券は米ドル建てMMFで直接米国株の買い付けができる。このサービス、どうなんだ?





オザワークスです。

楽天証券をお使いの米国株投資家さんは多いと思います。人気の証券会社ですから。

この楽天証券で米国株を買おうとすると、日本円と米ドルの買付余力の他に「米ドル建てMMF(GS)含む」などという表示が出てきます。

こんな風に。

米ドルの現金+米ドル建てMMFの金額なのですね。画像では米ドル建てMMFを持っていないため、米ドルの預り金と同じ額になっています。

楽天証券では、米国株を買うにあたって日本円と米ドルの現金の他、保有する米ドル建てMMFを買付余力に当てることが可能です。今回はこの楽天証券独自のサービスが使えるのか、考えます。

そもそも米ドル建てMMFって何だ?

米ドル建てMMFとは、外貨建ての投資信託の一種です。米ドル建ての公社債に幅広く投資して、配当利回りは1~2%と低いものの、めったに元本割れを起こさない投資信託として一定の人気があります。

外貨建てMMFについては、こちらの記事に詳しく書きました。

米国株用の投資資金を外貨建てMMFで保管するのはおすすめしない。損するから

2019年3月11日
少し内容をまとめると、証券口座に米ドルの現金を置いておいても金利は付きません。米ドル建てMMFに替えておけばわずかではありますが、配当がもらえます。そこがメリットですね。

デメリットは、為替の変動の影響を強く受けることです。株で言うところの株価にあたる基準価値の変動がなく、配当利回りも低いので、為替で不利になるとそこからの挽回がなかなかできません。長期で見るべき投資です。

楽天証券のみ。米ドル建てMMFで米国株が買えるサービス

その米ドル建てMMFで米国株が買えるサービスを、楽天証券が提供しています。数あるネット証券でも楽天証券だけのサービスです。

普通、株を買うには、通貨の種類は色々あるにしても、現金というものが必要です。現金で株を買って、その株から配当金をいただく。それが米国株投資の王道的な流れです。

ところが、証券口座に現金を入れておいても金利はつかず、かと言って少額の取引を繰り返せば今度は株の取引手数料がもったいないです。

ある程度の米ドルキャッシュが貯まるまででもいいからなにか運用先はないか、といったところで登場するのが米ドル建てMMFです。

楽天証券ではそれをさらに一歩進めて、投資信託である米ドル建てMMFで米国株を買えるようにしよう、というのがこのサービスの骨子です。米ドル建てMMFを米ドルの現金と同等の扱いにしたわけですね。

おお、これは便利! 米ドル建てMMFでも米国株でも常に不労所得を発生させることができれば、これほどムダのない運用もありません。

……だといいのですが、物事はそうすべてが都合良くは行かないものです。この米ドル建てMMFで米国株を買い付けられる、というサービスには注意するべき点が存在します。

米ドル建てMMFで米国株は買えない。それを売却した米ドルで買えるのだ

まず、基本的なことなのですが、米ドル建てMMFは投資信託の一種です。で、投資信託では、米国株は買えません。米国株を買えるのは、後にも先にも米ドルという現金だけです。

なので、楽天証券での表示は、さも米ドル建てMMFが直接的に米国株の買付余力になっている感じですが、これは実態とは違います。

実際は、米ドル建てMMFで米国株の買い注文を行うと、投資家には見えない裏っかわで楽天証券の手により米ドル建てMMFの売却(解約)が行われ、米ドルに替えてそれで米国株が買い付けられます。

投資家が自分の手で米ドル建てMMFを売却するのと何ら手順は変わりません。ただ手間が少なくて済むよというだけです。

米ドル建てMMFに問題が発生するのは、売却時

そして、その米ドル建てMMFの売却時に問題が起こる場合があります。

MMFの購入時の為替レートと売却時の為替レートによっては、日本円換算で利益が出てしまい、税金を支払うと米ドル換算での投資元本を割り込む、という現象です。

外貨建てMMFの非安全性については、長くなりますがまたこちらの記事をどうぞ。

米国株用の投資資金を外貨建てMMFで保管するのはおすすめしない。損するから

2019年3月11日
米ドル建てMMFは、米ドルを米ドルのまま運用するから為替の変動など関係ない、ということはありません。証券会社が外貨建ての投資商品をすべて日本円換算で損益計算する限り、為替からは逃げられないのです。

米ドルを米ドルのまま運用しても、その米ドルすら減ることがあるということは、見過ごされがちではありますが、事実です。

本当に米ドル建てMMFのまま、売却せずに米国株を買えるのであれば、投資環境としては最高なんですけどね。なかなかそうはいかないようです。

まとめ。完璧に見える米ドル建てMMFにも短所はある

と、このように一見完璧に思える米ドル建てMMFも一長一短があり、それは「米国株」や「現金」や「外貨預金」なども同じです。ですから我々投資家は、それらのすべてをよく観察していかねばなりません。

本当なら証券会社のサイトには、もっと大きくリスクを書いておくべきなんですけど……ないですね。向こうも商売です。

まあ、とにかく「楽天証券の米ドル建てMMFで米国株が買えるサービス」は、米ドル建てMMFで直接米国株が買えるわけではなく、一度売って米ドルに戻してから米国株を買っている。

そして、米ドル建てMMFの特に売却時にはそれ相応のリスクが有るよ、ということが書きたかっただけです。いかなるときも為替を忘れちゃダメだね。

ん? このサービスが使えるか?

うーん……ぼくは使わないね。

誰も言わないのでそこだけ注意してみました。オザワークスでした。

"share"とは株式を意味する英単語でもある


投資の常識を変える

投資で大儲けする or 大損する時代は終わった。
安定した副収入を作る配当投資こそが投資の新常識。


コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

ABOUTこの記事をかいた人

なまえ:オザワークス 生まれ:1980年 投資は2013年から開始。長野県在住。 投資初心者、またははじめてアメリカ株に興味を持たれた方向けに「米国株の長期配当投資」を紹介しています。 自分自身も米国株投資家でして、配当金を再投資して株を買い続け、不労所得のさらなる増大を目指します。 また、分散投資を重視し、毎日配当金が入金するようなポートフォリオを作っていきます。 外国株CFDでも米国株に投資し、CFDを舞台に長期配当投資へ挑戦しています。 証券会社選びから税金関係まで、初心者向けの米国株情報ブログを目指します。