オザワークスです。
投資用語解説。今回は投資家、です。
投資家はギャンブラー?
世間一般では投資とはギャンブルのことです。基本的に陽の元を歩けない黒い話題、ということになっています。
では、そんなギャンブルを行う投資家は、ギャンブラーなのでしょうか?
さらに、実際投資をしているとこんなことも言われます。
「投資家なんて汗水たらして働かないで儲けてばかりいる卑怯者だ! もっと真面目に生きて社会に貢献しろ!」
あらあらまあまあ、なんとも酷い言われよう。投資家ってそんなにズルくて悪い人たちなの?
いったい、投資家って何?
投資をする人だから、投資家
そのものズバリ。投資をする人だから、投資家。以上、説明終わり。
いや、言葉の意味はね。それでいいんですけどね……。
そうじゃなくて、いわゆる投資家と呼ばれる人たちがいったい何をしているのか、そこでしょう。
投資家のお仕事、それはビジネスを買うこと
投資家のお仕事は投資。投資とは、ビジネスを買ってそのビジネスを応援することです。ある会社の株を買う(投資する)、それはその会社を支持して応援していることに他なりません。
投資家に応援してもらった会社は、張り切ってモノやサービスを作り出します。それらを売って従業員に給料を払い、国に税金を払い、投資家には配当金を払います。そうして続いていくことが株式会社というものの意義です。
なんだか大げさなことのようですが、実は投資も誰もが日々行う買い物とそう大きく変わりません。乱暴な言い方をすれば、スーパーで米や味噌を買うのと投資家が株を買うのはおんなじようなものです。
だって、皆さんもスーパーで米を買う場合、値段を見て、そのお米の品質や評判を見て聞いて、それで買うお米を選ぶでしょう? 株だってそうです。投資家は日々吟味を繰り返して、自分が応援すべき会社を決めているのです。
まあ、スーパーで米や味噌を買えばそれは大抵まともな米や味噌で、まるっきり食べることもできないという場合はまずないはずです。
ところが投資の場合、米だと思って買ったら実は砂だった、みたいなことは普通にあります。高級味噌だと思ったらただの泥だったとか、まあザラです。ここが投資の怖いところですね。
でも米だと思って買ったら砂でした、からの、よく見たら全部砂金だった! なーんてことも極稀に起こるから、投資ってホントに怖い、ですよね。よく見ないで砂だと思って河原に棄ててしまうことが実に多い!
……それってギャンブルじゃん
いかん! 説明でマズった。うーむ、確かに上の説明では、完全にギャンブルですね。
うーん、うーん、どうしよう、うまい説明。
……そうだ! 皆さんがスーパーで米や味噌を買うから、スーパーの従業員や米や味噌の生産者の収入になり、そういった人たちがまた別の場所でお金を使えるようになるんです。つまり、お金が回ります。
投資も一緒。投資家が投資してビジネスが活発になり、経済が回るのです。ほら、投資家は世の中の役に立っているじゃあないですか。しかも、めっちゃ体を張ってですよ。汗水たらしまくりですよ。だって米だと思って買ったのが砂だった日にゃあ、脂汗が止まりませんて。
世界経済の最先端に立つ人柱、それが投資家だ
何事にもリスクはあります。それこそ、米や味噌を買うのだって「当たり外れ」はあるでしょう。投資家は世界経済の最先端で、身銭を切ってそれを見極める人たちです。当然リスクは米や味噌を買うより大きいです。
しかし、リスクがないところにリターンはありません。そして投資家はリスクを背負っているから、リターンを得る資格があるのです。決して楽ばかりしている人たちではありません。ときにはめちゃくちゃ苦しい思いもします。
それでも投資を辞めないのは、意地と、欲望と、建前と……つまり、投資が好きってことですね。
限りある生と財布の中で、精一杯俗っぽくあがいてみせる。かわいいじゃないですか、投資家って。
そんなことを、当の投資家が言ってみる。
オザワークスでした。
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