オザワークスです。
少額投資向きの証券会社OneTapBUY(ワンタップバイ)で毎月1000円、S&P500のETFに投資しています。
ワンタップバイの取引手数料を皆さんご存知ですか?
ワンタップバイの取引手数料は、◯◯ドルとか◯◯円とか額が決まっているわけではなくて、株を取引した取引金額の◯◯%を取引手数料とする、という考え方でその金額が決まります。取引金額次第で変動するんですね。
さらに、その取引手数料は、取引金額に含まれます。
どういうこと?
例えばある株を1000円分買ってくれ、という注文を出したとします。そして注文が実行されて、今買った株を見ると、990円しかありません。10円がどこへ行ったのかというと、それが取引手数料なんです。消費税みたいな感じですね。
他の普通のネット証券であれば、たとえ1000円分の株を買えと注文を出しても、株の代金1000円と取引手数料を10円、合わせて1010円ご用意ください、となります。普通ならそうです。
このように、ワンタップバイの取引手数料は、ちょっと独特で理解しにくいものになっています。今回は、ワンタップバイの取引手数料を解説します。
ワンタップバイしか証券会社を知らない人が、取引手数料というものは存在しない、なんて勘違いするといけませんのでね。
もくじ
ワンタップバイの取引手数料は2つの料金プランに分かれている
まず、ワンタップバイの取引手数料は、定額プランと都度プランという2つの料金プランに分かれています。
定額プランは、月額980円(税込み1058円)を前もって支払うことで、何をどれだけ取引してもそれ以上のコストは掛かりません。取引回数、金額等の制限は一切ありません。
何回も取引する人、大量に取引する人に向いています。ただし、もちろん取引しなくても料金を支払わなくてはなりません。
都度プランは、取引のたびに手数料が発生するタイプです。取引しなければ手数料は発生しないので、月に一度1000円分だけ株を買うぼくは、もちろんこちらの都度プランです。毎月投資に充てられる金額が数万円までの方は、基本的に都度プランで良いと思います。
都度プランは、取引1回辺り取引金額の0.5%
で、その都度プランの詳細ですが、日本株でも米国株でも取引金額の0.5%、これが取引手数料となっています。取引金額が1000円だとすると、5円が取引手数料になる計算ですね。
他社にあるような、「最低手数料」や「上限手数料」といった概念はありません。つねに0.5%計算です。
ただしプラスして、米国株取引についてはいろいろ注釈が付きます。
まず、ワンタップバイでは24時間365日いつでも米国株の取引が可能です。そして、米国の株式市場が開いている時間帯とそうでない時間帯で取引手数料が異なります。
株式市場が開いている時間帯では0.5%の手数料ですが、それ以外では0.7%と少しだけお高くなっています。
さらに、米国株を取引する場合には1ドルあたり35銭の為替手数料も上乗せされます。
ワンタップバイの取引手数料の「額」はこういう感じですね。
ちなみに、料金プランが定額プランでも為替手数料は発生します。
ワンタップバイの取引手数料は消費税みたい!?
次に、ワンタップバイの取引手数料を我々利用者がどのように支払うのか説明します。ここが難しい。
先に書いた通り、普通の証券会社で1000円分の株を買うとしたら、株の代金分の1000円と取引手数料を合わせた額で注文を実行します。
ワンタップバイではこれが根本から違いまして、1000円の予算で1000円分の株を買うように注文を出すと、980円ちょっとの株が買えます。1000円との差額の10数円が取引手数料+為替手数料ということになります。例えるならやはり消費税が一番近い感覚ですね。
ただ、この上の説明も話をわかりやすくするために結論だけを説明したものになってしまっています。もっとディープなワンタップバイの取引手数料の詳細に進みましょう。
相対取引での手数料計算
ワンタップバイで株を買う場合、その買うときの株価は、実はリアルタイムの市場価格ではありません。リアルタイムの株価よりも0.5%(または0.7%)高い、いわば「ワンタップバイ株価」です。
株を売る場合は、逆にリアルタイム株価よりも0.5%(または0.7%)安い、ワンタップバイ株価で売ることになります。
例えば今、市場価格で1株の株価が100.00ドルの株があるとすれば、ワンタップバイで買う場合は投資家は100.50ドルで買うことになり、売る場合は99.50ドルです。
投資家はワンタップバイでは、株を市場価格より高めに買い、売るときは安めに売るのです。実はこの市場価格との差額こそが取引手数料であり、ワンタップバイの利益になります。
取引価格の差をスプレッドなんて言い方もします。
これはつまり、ワンタップバイは我々投資家に対して市場価格より割高な株を売り、割安に買い取ることも意味しています。
普通の証券会社では、現物株ではこういったことはやっていません。どの証券会社もリアルタイムの市場価格での売買です。
どうしてワンタップバイにはそのようなことができるのかというと、それはワンタップバイの株取引サービスが相対取引(アイタイトリヒキ)という方式だからです。
相対取引は、これはこれでまた説明が長くなってしまうので、詳細はこちらの記事をご覧ください。
1000円分の買い注文を出したのに1000円未満しか買えない理由
ワンタップバイは投資家に対して市場価格よりも割高な株を売りつけて、その差額を取引手数料と称してガメている。それはわかった。
しかし、株価が割高であろうが割安であろうが、1000円分の株を買えと注文を出したのだから、1000円分買ってみせるのが証券会社の仕事じゃないのか? 何故1000円未満になる。そこがわからん!
何やら無茶苦茶な言い様ですが、基本的にはその理解でOKです。相対取引とはそういうものです。
で、1000円分注文したのに980円分しか買えない理由ですが、実は、注文通り1000円分の株は買えています。
では何故、画面には980円ちょっと買ったように表示されるのかというと、画面に表示される金額が、その株を今売ったらいくらなのか、だからです。
今割高で買った株を今割安で売ったらこの金額だよ、という数字が画面に表示されるので、あたかも1000円分買う注文を出したのに、980円ちょっとしか買えていないように見えるのです。
具体例を挙げます。1000円分株を買いました。市場価格より0.5%割高ですが、これは間違いなく1000円分買っています。でも画面に表示される保有資産額は、986円とかになる。
このカラクリ。
今買った1000円分の株を今売るとすれば、その売却価格は市場価格よりも0.5%割安になります。
0.5%高く買って、0.5%安く売る。まずそれだけで1%は損をすることになります。1000円の1%は10円。そのまま売却するなら990円の表示となりますが、これに加えて為替手数料がわずかに加わります。
為替手数料も、株の購入と売却の往復に2回分、合わせて4円。それも引き算して986円が、「今売ったらこの金額」として画面に表示されるわけです。
為替手数料が片道2円なのは、イメージの金額ね。
まとめ。相対取引が取引手数料をややこしくする
まとめです。
ワンタップバイは、投資初心者用証券会社を自認する割には、基本の取引方式が相対取引なので、取引手数料はとにかくややこしいです。
取引価格にスプレッドがついているのに、取引しているものはあくまで現物株という、ふっしぎ~な証券会社ですね。
他の証券会社の、株本体の金額+取引手数料、というモデルがメチャ簡単に思える。
この相対取引特有のスプレッド、つまりは市場価格とワンタップバイ価格の差を取引手数料とする考え方は、いろいろとイジクリガイがありそうです。引き続き妄想して見たいと思います。
オザワークスでした。
ワンタップバイの取引手数料についての新考察書きました。
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