オザワークスです。
GMOクリック証券のCFDで配当投資をするにあたって、是非とも利用しておきたいのがレバレッジです。
手持ちの資金が少なくても、レバレッジを効かせることによってより多くの株が買えて、結果としてより多くの配当金がもらえることになります。
なんだかいい事ずくめのようですが、そんなに簡単でもありません。
そして、そもそもレバレッジって何? という疑問。
投資家を誘う甘い蜜と罠、レバレッジを今回は、説明します。
もくじ
レバレッジとは何か?
レバレッジの言葉の意味は、テコのことです。テコの原理のテコ。まるでテコの原理のように少ない資金で大きな額の取引を動かすことから、レバレッジという言葉が使われます。
具体的な使用例は、CFDやFXのような証拠金取引の世界で、例えば1万円の資金で2万円分の株を買ったら、それは「レバレッジ2倍」と言います。同1万円で3万円分の株を買ったら、「レバレッジ3倍」です。◯◯倍、という言い方をします。
ここで問題。では「レバレッジ1倍」とは、どういう状態でしょうか?
1万円で1万円分の株を買う。これがレバレッジ1倍です。いわゆる現物の普通の株取引は、すべてレバレッジ1倍です。
レバレッジを効かせる、レバレッジを掛ける、レバレッジを使う、どれも同じ「レバレッジを活用する」という意味ですが、こちらは決まった言い方がないようです。
レバレッジを使うと何が起こるのか? レバレッジのメリット
レバレッジを使うと具体的に何が起こるのでしょうか。そのメリットから見てみましょう。
レバレッジは少ない資金でより大きな取引をすることですから、手元の1万円で2万円分の株を買う、というようなことができます。
現物の取引では、1万円ではどうやっても1万円までの買い物しかできません。けれど、レバレッジを使えば同じ1万円で2万円分でも3万円分でも株を買えます。現物でそれをやろうとすると、ガチで2万円3万円と資金が必要です。
つまり、レバレッジを上手く使うと投資家が用意するべき資金が少なくて済みます。少額投資家向けです。
レバレッジを使って株を買えば、配当利回りが上昇する
配当に目を向けてみましょう。レバレッジを使って株を買うと、少ない資金でより多くの株が買えます。ということは、より多く株を持っているわけで、自然ともらえる配当金も多くなります。
例えば配当利回り5%の株を1万円で1万円分買った場合、1年間で受け取る配当金は5%ですから500円です。
これをレバレッジ2倍で買った場合、1万円で2万円分買うわけですから、買った株数が2倍。なので、受け取る配当金も2倍の1000円となります。いきなり倍ですね。
配当金は2倍になりましたが、自分が使った資金は1万円で変わりません。1万円で1000円の配当金を得る。配当利回り5%の銘柄を買ったはずなのに、実質的な利回りは10%になっています。
これが、レバレッジの力です。
ちなみに、GMOクリック証券の外国株CFDでは最大レバレッジが決まっていて、それは5倍です。つまり、自己資金1万円で最大5万円分の株が買える、5倍の配当金がもらえる、ということです。
レバレッジのデメリット。利益が倍なら、損失も倍!
ではレバレッジのデメリットとは何でしょう。レバレッジはとても強力ですが、大きなリスクももたらします。
レバレッジを使って株を買い、その株の株価が上昇したから売却する、または長期保有して倍増した配当金を受け取る。いいですね、レバレッジのメリットです。
しかし、それで喜んでいられるのも株価が上昇、もしくは横ばいだからこそです。
株価が下がり出したとき、レバレッジは投資家に牙を向きます。
考えてみてください。少ない資金で多くの株を買うんです。それで株価が上がったら、利益は現物取引の2倍3倍ウハウハです。
でも逆に株価が下がったら?
含み損ですね。しかも、ただの含み損じゃない。2倍3倍の含み損です。
そうです。レバレッジは少ない資金で大きな利益を上げられる反面、損失も大きくなります。ハイリスク・ハイリターンなんです。
下落の果てに、強制決済が待っている
でもどれだけ株価が下がっても、配当をもらいながらずっと保有していればいつかは……。
甘いです。確かにある程度の株価の下落は、どの銘柄でも起こりえます。耐えることも可能です。しかし、想定以上の大幅な下落が起きた場合、証券会社のほうが「含み損に我慢して耐える」という選択を許してくれません。
強制決済(ロスカット)の発動です。これは証券会社が強制的に投資家の保有する株を売却することです。売却して、それ以上の損失の拡大を防ぐ目的があります。
強制ですから、証券会社は投資家に売却の断り等は入れてきません。
何で証券会社にそんなことをする権限があるのでしょうか?
それは、レバレッジが「お金を借りた投資」だからです。厳密にはCFDにおいては「お金を借りてはいない」んですが、借りているというモデルのほうが説明が楽なのでそれで説明します。
CFDではレバレッジを使って、1万円で2万円分の株を買う、などという取引ができます。ここで疑問なのですが、自分の1万円はいいとして、もう1万円はどこからどうやって出てきたのでしょうか?
もう片方の1万円は、証券会社が貸してくれています。自分の1万円と証券会社が貸してくれた1万円、合わせた2万円で株を買っていたわけですね。
そこへ来ての株価の大幅な下落です。投資家にお金を貸している立場の証券会社としては、黙って見過ごすわけにはいきません。大鉈を振るって損失を最小限にします。投資家はそれを黙って見ていることしかできません。何せ、お金を借りている立場なので……。
強制決済は、それ以上の損失の拡大を避けるためのものなので、ある意味投資家を助けているとも言えます。しかし、自分の株が自分以外の意思でどうこうされてしまうので、強制決済はやっぱりちょっと寂しく、切ないですね。
レバレッジは元本以上の損失を生み出す危険性がある
さらなる相場の急変、とてつもない暴落が起こると、強制決済すら間に合わない可能性があります。
そうなると、どうなるか?
最悪、投資元本以上の損失を生みます。
あなたが元本1万円で5万円分の株を買って、株価が一気にゼロ近くまで暴落したとすると、元本の1万円はもちろん失い、さらには借りていた4万円も証券会社に支払わなければなりません。-5万円です。投資元本は1万円だったのに、合わせて-5万円の損失です。
ちょっと前にFXで「破産した」とか「借金が」とか言ってたのは、みんなこれです。当時は元本100万円で5000万円分の為替取引を平気で行う主婦とかがいました。4900万円は借金であることもよく知らずに。
怖いでしょう? これがレバレッジの怖さです。
怖い怖いレバレッジと付き合うための2つのコツ
このようにレバレッジというものは、諸刃の刃、使い方を誤れば、自分で自分を切ることになります。
しかしながら、上手く使えば強力な武器にもなる。怖いから使わない、というのも1つの考え方ですが、その特性を学び、慎重に利用するのも十分にありだとぼくは思います。
ここで2つ、レバレッジと上手く付き合ってゆくためのコツを紹介しましょう。
まず1つ目は、ハイレバレッジにしないこと、です。レバレッジの倍率を上げないことですね。
1万円で2万円分の株を買うレバレッジ2倍の取引と、1万円で5万円分の株を買うレバレッジ5倍の取引。どちらがより危険か、もちろんレバレッジ5倍のほうです。
レバレッジ5倍では、レバレッジ2倍と比べてほんのわずかな株価の下落で強制決済です。とてものんびり配当をもらうどころではありません。
配当投資はどっしりと腰を落ち着けて、時間を掛けて成果(配当)を求めていくのが基本です。したがってレバレッジはむやみに上げすぎず、2倍程度で抑えていくことが重要です。
2つ目は、一度にドンと大きく投資するのではなく、資金はあくまで小出しに、できれば毎月1回とか定期的に買い付けていくことです。
たくさんの株を一度に買うとそれはそれで気持ちがいいです。しかし、レバレッジありの投資の場合、そのあと資金追加もなくほったらかしでは、状況をコントロールする能力、制空権を失います。
株価は上がったり下がったりするものです。それはリスクが一時的に高まったり、または和らいだりすることを意味します。
その状況に合わせるように、定期的な買い付けの度に自分のポートフォリオをメンテナンスする。リスクをコントロールするんです。
ですから定期的な資金投入が重要になります。
以上2つのことを心得て取り組むだけで、レバレッジありのCFDでも落ち着いた配当投資をやっていけると思います。レバレッジ=死、みたいなイメージだけでレバレッジを遠ざけるのは、とてももったいないことだとぼくは思います。
まとめ。レバレッジはお酒と一緒。節度あるお付き合いを
まとめです。
レバレッジは手持ちの資金を何倍にもしてくれる魔法の杖です。特に少額投資家にとっては、弱点以外の何物でもない投資資金の少なさを補える非常にありがたい代物です。
ただ、この魔法の杖は振れば振るほど鋭く尖っていき、やがて持ち主の身体をも貫いてしまう性質を持っています。
レバレッジを使わないことはそれ自体が損失であり、その選択は避けるべきでしょう。しかし、くれぐれもレバレッジに頼りすぎない投資をすることを心がけてください。
レバレッジは2倍まで。その「2倍」を守るために、1度に多くの株を買うのではなく、小出し&定期的な入金&買い付けを行います。
そのようにして、投資家がレバレッジをコントロールしましょう。
以上がレバレッジに関してです。
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レバレッジを上手く使い、配当利回りを倍増させましょう。
オザワークスでした。
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