今週の配当5月第2週 【SAN】バンコ・サンタンデールの無配転落で見えてきた、銀行株の中央銀行リスク

オザワークスです。

このところ毎週のように「無配、無配」と言っていますが、今週もまた新たな無配です。

スペインの大銀行【SAN】バンコ・サンタンデールが配当を止めました。

で、その理由が単なる経営不振ではなかったのでちょっと紹介したいと思います。

その前に、今週の配当です。

配当5/6入金分 ¥720
【PFE】ファイザー
(GMOクリック・CFD) ¥720
配当5/7入金分 $44.20
【MO】アルトリア・グループ
(マネックス・特定) $24.11

【BNS】ノバ・スコシア銀行
(マネックス・特定) $15.40

【SJR】ショー・コミュニケーションズ
(マネックス・特定) $4.69

配当5/8入金分 $40.05
【T】AT&T
(マネックス・特定) $22.39

【VZ】ベライゾン・コミュニケーションズ
(マネックス・特定) $17.66

配当金合計(米ドル)
2020年5月合計 $109.38

2019年5月合計 $346.59
2018年5月合計 $258.92
2017年5月合計 $233.43
2016年5月合計 $239.25

2020年合計 $2052.74

2019年合計 $6118.90
2018年合計 $4576.96
2017年合計 $3996.81
2016年合計 $3408.96

今まで全部合計 $24242.27

配当金合計(日本円)
2020年CFD米国株配当合計 ¥8204

2019年CFD米国株配当合計 ¥19182
2018年CFD米国株配当合計 ¥9441
2017年CFD米国株配当合計 ¥1327

今まで全部CFD米国株配当合計 ¥38154

2020年ワンタップバイ米国株配当合計 ¥141

2019年ワンタップバイ米国株配当合計 ¥147
2018年ワンタップバイ米国株配当合計 ¥12

今まで全部ワンタップバイ米国株配当合計 ¥300

売買記録5月第2週
【GM】ゼネラル・モーターズ
(マネックス・特定) 売り 50株 無配のため全部売却

【SAN】バンコ・サンタンデール
(マネックス・特定) 売り 400株 無配のため全部売却

【SAN】バンコ・サンタンデール
(楽天・特定) 売り 400株 無配のため全部売却

【MO】アルトリア・グループ
(マネックス・特定) 買い 10株 買い増し

【CM】カナディアン・インペリアル・バンク・オブ・コマース
(マネックス・特定) 買い 10株 買い増し

【XLE】エネルギー・セレクト・セクターSPDRファンド
(マネックス・特定) 買い 10株 買い増し

【PPL】PPL
(マネックス・特定) 買い 10株 買い増し

【HPQ】HP
(マネックス・特定) 買い 30株 買い増し

【BHP】BHPグループ(ビリトン)
(楽天・特定) 買い 20株 買い増し

【SPY】SPDR S&P500ETF
(ワンタップバイ・特定) 買い 0.6株(1万8000円分) 買い増し

【GM】ゼネラル・モーターズ
(GMOクリック・CFD) 売り 1株 無配のため全部売却

【HPQ】HP
(GMOクリック・CFD) 買い 13株 買い増し

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ドンマイ、無配

なんか毎週こんなことを書いているような気がしますけれども、今週も無配になった【GM】ゼネラル・モーターズと【SAN】バンコ・サンタンデールを売り払いまして。

……たはは。

特にスペインの銀行である【SAN】バンコ・サンタンデールは、今年2月に楽天証券で新たに買い付けしたのが、そのまま一度も配当を出すことなくもなく天に召されるという、ホント何やってんの案件でした。

……ドンマイ、自分。

【SAN】バンコ・サンタンデール無配転落の理由

それでですね、そのサンタンデールが無配になった理由がちょっと面白いんですよ。

配当の便りがなかなか来ないのでサンタンデールの公式サイト(英語版)を見に行くとこう書いてありました。

ちょっと長いですけど抜粋します。

On 23 March the Bank communicated its decision to cancel the interim dividend for fiscal year 2020 and to postpone any decision on the 2020 dividends until there is more visibility on the full impact of this crisis.

This decision was taken to ensure the Bank has as much flexibility as possible to allow it to maximize lending and support businesses and individuals affected by the coronavirus (COVID-19) pandemic, despite the fact that the Bank meets the capital requirements to maintain its current dividend policy (i.e. a 40-50% payout ratio) and is comfortable with its capital buffers over regulatory requirements.

Last Friday, 27 March 2020, the European Central Bank (ECB) requested through a recommendation issued to all European banks under its supervision to preserve capital by cancelling the payment of dividends against 2019 and 2020 results with precisely the same objectives the Bank outlined with its aforementioned actions.

3月23日、世銀は、2020年度の中間配当をキャンセルし、2020年の配当に関するいかなる決定も、この危機の影響がより明確になるまで延期するという決定を伝えました。

この決定は、世銀が現在の水準を維持するための資本要件を満たしているという事実にもかかわらず、銀行がコロナウイルス(COVID-19)の流行に影響される貸付およびサポート事業と個人を最大限に活用できるようにするためのできるだけ多くの柔軟性を確保するために行われました配当政策(すなわち、40-50%のペイアウトレシオ)であり、規制上の要件に対する資本バッファーに満足しています。

2020年3月27日最後の金曜日、欧州中央銀行(ECB)は、監督下のすべてのヨーロッパの銀行に発行された勧告を通じて、2019年および2020年の結果に対する配当の支払いを取り消すことにより資本を維持することを要求しました。前述のアクション。

相変わらずグーグル先生の翻訳はもはや芸術の域で意味が分かりにくいですけど、簡単に言うとこういうことです。

「欧州中央銀行(ECB)がEU域内の各銀行に対して『これから民間がコロナから復興するにあたって、十分な貸し付けができるように十分な資金を手元に残しておけ。そのために配当は停止しろ』こう指示されたのでスペインのサンタンデール銀行は配当を止めたのです。」

ECBの指示だった!

欧州中央銀行(ECB)とは、EUの中央銀行、EUの日銀です。

そのECBが、域内の商業銀行(普通の銀行)に対して「資金温存のために配当を止めろ」なんてことを言うんですね。言えるんですね。

このECBの要求にぼくは驚きました。

この要求がどれほどの強さで、かつどれほどの強制力があるのかはわかりませんが、サンタンデール銀行は大人しく従うようですね。

【HSBC】HSBCホールディングスの無配の理由も

銀行株の無配転落でもう一つ思い出すのは、英国の大銀行【HSBC】HSBCホールディングスのことです。

HSBCも公式サイトを見に行くと無配にする理由としてこうありました。

The Board of HSBC Holdings plc (‘HSBC’) has today received from the Bank of England through the Prudential Regulation Authority (‘PRA’) a written request not to pay, in HSBC’s case, the fourth interim dividend in respect of 2019. Similar requests have been made to other UK incorporated banking groups.

HSBCホールディングスplc(「HSBC」)の理事会は本日、プルデンシャルレギュレーションオーソリティ(「PRA」)を通じてイングランド銀行から、HSBCの場合、2019年に関して4回目の中間配当を支払わないという書面による要求を受け取りました。他の英国法人銀行グループに要請が出されました。

英国のHSBCは、英国の中央銀行であるイングランド銀行から無配の要請を受けています。

HSBCもサンタンデールと同じくそれぞれの国の中央銀行から要請を受けて配当を取りやめたんですね。

配当停止は中央銀行の指示。銀行株配当の特殊なリスク

ぼくも今回のことで初めて知ったのですが、中央銀行って商業銀行の配当にまで言及してくるのですね。

今回のコロナ騒ぎで、恐らくヨーロッパ全土の銀行が配当を停止しているのではないでしょうか。

配当目的で銀行株に投資している方は、こういった理由でも配当が止まってしまうことがあるので注意が必要ですね。

今のところ米国や日本の中央銀行からそういった要求は出ていないようですけれど、これから出してくる可能性はあります。

うーん、そう考えると銀行株の配当には通常とはまた違うリスクがあるんですね。気に留めておこう。

以上、オザワークスでした。

"share"とは株式を意味する英単語でもある

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オザワークス
なまえ:オザワークス 生まれ:1980年 投資は2013年から開始。長野県在住。 投資初心者、またははじめてアメリカ株に興味を持たれた方向けに「米国株の長期配当投資」を紹介しています。 自分自身も米国株投資家でして、配当金を再投資して株を買い続け、不労所得のさらなる増大を目指します。 また、分散投資を重視し、毎日配当金が入金するようなポートフォリオを作っていきます。 外国株CFDでも米国株に投資し、CFDを舞台に長期配当投資へ挑戦しています。 証券会社選びから税金関係まで、初心者向けの米国株情報ブログを目指します。