オザワークスです。
GMOクリック証券のCFDは取引手数料がなんと無料! というのは、ぼくもよく使う宣伝文句です。
しか~し、取引手数料と言ったら証券会社の稼ぎ頭のはず。そんなものが無料になるなんて、そんなこと本当にあるんでしょうか?
今回は、CFDの取引手数料(?)スプレッドというものについて、考えます。
もくじ
GMOクリック証券のCFDは取引手数料が無料!
GMOクリック証券のCFDは取引手数料が無料です。ゼロです。公式サイト(GMOクリック証券)にそう書いてあります。
GMOクリック証券の「CFD=取引手数料無料」というアピールは相当なものです。「手数料が掛からないから初めての方でも安心です。」とか文言が意味不明になるくらい、そのアピールは相当なものです。
手数料が掛からないと、一体初めての何が安心できるのか、謎です。証券会社のこういう意味ありげで実は無意味な文言、良くないですね。
取引手数料は証券会社の大きな収入源
証券会社にとって取引手数料というものは、大きな収入源です。
CFDではない現物株に投資した場合では通常、米国株の取引は取引手数料が高めです。
米国株の取引手数料 | |
SBI証券 | 5ドル~20ドル(税抜き) |
マネックス証券 | 5ドル~20ドル(税抜き) |
楽天証券 | 5ドル~20ドル(税抜き) |
株取引1回で最低でも500円くらいの手数料。手数料が高いのは、きっと米国株取引のサービスを維持するのに高いコストがかかるためでしょう。
なのに、CFDで米国株を取引した場合は、当たり前のように取引手数料は無料となっています。
これでは、CFDの運営会社は手数料収入を断たれてしまいます。収入がないということは、当然サービスも維持されないわけで、どうもこの辺に秘密がありそうです。
CFDでは、証券会社は株価の「差額(スプレッド)」で儲けている
GMOクリック証券のCFDで米国株に投資した場合、確かに取引に係る手数料はありません。しかし、その代りCFDで取引できる米国株は、米国の株式市場で取引されている株価より割高だったりします。
これを見てください。ある日の【AMZN】アマゾンのCFDの取引風景です。
CFDでは、同じ銘柄でも買うときと売るときで株価が異なります。上の画像の右側ASK(買)1816.21ドルがアマゾンを買うときの株価で、左側のBID(売)1811.21ドルが売るときの株価です。中央の「USD5.00」は、買値と売値の差額です。
この差額を「スプレッド」と言います。
一方、同時刻のアマゾンの株式市場でのリアルタイム株価をSBI証券で見ると、
1813.98ドル。これを以後市場価格と呼びます。一般的に「株価」と言えば、この市場価格を言いますよね。
これってつまり、アマゾンの株価が同時に3種類ある話になります。3つを並べてみましょう。
CFD売り | 市場価格 | CFD買い |
$1811.21 | $1813.98 | $1,816.21 |
投資家は、本来であれば市場価格で買えたアマゾンをCFDで買う場合は、ちょっとだけ高い株価で買わざるを得ません。売る場合も、市場価格よりもちょっとだけ下です。
これはつまり、損しやすい、ということです。CFDでアマゾンを買って即売れば、確実に5ドルは損します。CFDのアマゾンで利益を出したければ、1ドルでも2ドルでもなく、5ドル以上の値上がりが必要です。利益を出すためのハードルが高い。
CFDは、投資家が損すれば証券会社が儲かる仕組みです。なので、投資家が損しやすいように最初から設計されているんですね。
故に、取引手数料というものがなくてもCFDのサービスは維持され、客引きのためにも「取引手数料無料」などと宣伝できるのです。
ワンタップバイは、スプレッドを取引手数料と言い換える
株価の差額(スプレッド)と取引手数料は、本来まったく別々のものです。
ところが、両者を両方採用する証券会社は意外と少なくて、取引手数料を採用すればスプレッドはなくなり(現物株取引の大半)、スプレッドを採用すれば取引手数料無料が常識(FXやCFD業者の大半)とされる風潮です。
そんな中で、面白いことを言い出している証券会社があります。One Tap BUY(ワンタップバイ)という名前の新しい証券会社です。
ワンタップバイは現物の株式を取り扱う証券会社ですが、システムが他証券とかなり変わっていて、FXやCFDとよく似た取引の仕組みを独自に構築しています。
そのシステムは現物株なのにまるでCFD的であり、買値と売値の差額、つまりはスプレッドが存在します。
そして、ワンタップバイの面白いところは、そのスプレッドを取引手数料とアナウンスしていることです。正確には、「手数料相当額」と言っている。
これはとても変なことで、スプレッドという本来は取引手数料とはまったく異なるものをあえて「取引手数料」と呼んでいるわけです。そうしているワンタップバイの真意はわからないですが。
結局、取引手数料が無料でも投資コストはゼロにはできない
ワンタップバイはCFD等と似たシステムで動いている証券会社なので、スプレッドはスプレッドで取りつつ、取引手数料無料! という表明もできたはずです。現に、それは嘘ではありません。
純粋な意味での取引手数料は、ワンタップバイには存在しません(都度コースのみ)。
では逆に、ワンタップバイ目線でCFDの取引手数料無料宣言を見ていくと、それはもちろん無料でも何でもなく、取引手数料に相当するものはちゃんと頂いている、ということになります。
つまり、見方に依るんですね。見る方向によって取引手数料は無料であったり、けれどそれに代わるものはしっかりと取られていたりで、終いには取引手数料とは何なのか? という哲学的な問題に突入してしまいそうです。
けれどはっきり言えることは、結局「取引手数料無料」と謳っていても、投資するコストはゼロにはできない、ということです。これが本当にゼロになってしまったら、証券会社は潰れます。
長期配当投資は、投資コスト的に有利
ただ、投資コストはゼロにはできないけれど、個々人の工夫でなるべく低く抑えることはできますね。
例えば、1回株を買ったらずっと配当をもらうだけで、なかなか株を売らない方法。まあ、配当狙いの長期投資ですけどね。
これなんかは取引の回数が基本的に少なくなるので、スプレッド取引手数料どちらの方式であっても、投資コストは低く抑えられます。やはり取引の瞬間が、一番投資コストを発生させますから。
「配当入金手数料」みたいなものが新しく作り出されない限りは、有効な手法だと思います。
いつもの宣伝にも力が入る!
最後にいつもの宣伝です。このぼく、オザワークスも愛用するGMOクリック証券のCFDでは、な、なんと! あの米国株に取引手数料無料で投資できます!
本当に無料なんです! 公式でそう言ってるんだから!
だからぼくも声を大にして言います。CFDの取引手数料は無料です!
(スプレッドはあるけどね)
無料だって!? すげえ! と思ったその貴方! これを機にGMOクリック証券に証券口座を作ってみてはいかがですか?
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公式が言ってることは正義!
オザワークスでした。
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