オザワークスです。
2020年春のコロナパンデミック以降、GMOクリック証券の外国株CFDにおける金利調整額が、かなり小さくなっています。
金利調整額は株の保有コストですので、投資家にとって金利調整額の縮小は喜ぶべきことです。
では何故、金利調整額は「お安く」なったのか。その理由を調べてみました。
金利調整額がかなり下がっています
金利調整額とは、CFDで株を買って保有する場合に投資家が証券会社に対して支払わなければならない、株の保有コストのようなものです。CFDを保有していると、毎日発生して毎日支払いが行われます。
金利調整額の細かい説明はこちらの記事で。
金利調整額は毎日算出されますが、ぼくは持論で週単位での計算をしています。
週単位で計算をして、コロナ以前では金利調整額の発生額は毎週こんな感じです。
あ、言い忘れましたが、金利調整額は株価に依存します。株価が高ければ金利調整額の支払いも多くなり、株価が低ければ金利調整額は最終ゼロになります。
株価と週当たりの金利調整額の関係(2020年3月まで)
株価 | 金利調整額 |
~22ドル | 0円 |
22ドル~44ドル | 1円 |
44ドル~66ドル | 2円 |
66ドル~ | 7円~ |
大体こんな感じだったと思います。株価が22ドルくらいまでの銘柄は、保有していても金利調整額が発生せずにその支払いもありませんでした。
これが、2020年5月にはこのようになっています。
株価 | 金利調整額 |
~38ドル | 0円 |
38ドル~74ドル | 1円 |
74ドル~112ドル | 2円 |
112ドル~ | 7円~ |
金利調整額の発生する境界の株価がずいぶん高くなりました。ということは支払う金利調整額の金額も減っているわけです。
金利調整額の支払いがあると株をただ保有しているだけでお金が減っていくので、金利調整額の減額は投資家にとっては良いことです。
金利調整額のもとになっているのは「LIBOR」
はい、ではどうしてコロナショック以降金利調整額があからさまに減ったのでしょうか。
答えは、GMOクリック証券のCFD用語を説明するページにちゃんと書いてありました。
・金利調整額
当社がカバー取引を行う際の金利負担に基づいて発生する調整額です。
取引時間終了時点で建玉を保有していた場合に発生します。
原資産を「ETF(株価指数連動型)」、「ハイレバレッジ型ETF、ETN」、「REIT型ETF」、および「株式」とする銘柄につきましては、LIBOR(又はHIBOR)に3%減算した率を適用します。
赤字にした部分が、金利調整額の計算になる箇所です。
どうやらCFDの金利調整額は、「LIBOR」または「HIBOR」というものが基になっているようです。
昔ヤンボー&マンボーというのがありましたが、「LIBOR」&「HIBOR」はなかなか聞きなれない言葉です。
「LIBOR」または「HIBOR」とは何なのでしょう?
LIBOR?
LIBORとは、London Interbank Offered Rateの略で、英国ロンドンにおける銀行同士の資金のやり取りで用いられる金利のことです。「ライボー」と読みます。
HIBORとは、香港の銀行間取引金利の略称となります。
銀行間での資金のやり取り? その金利?
どゆこと?
はっきり言いましょう。LIBORがなんなのか、ぼくには難しすぎてよくわかりません。
調べるには一応調べてみましたが、理解できません!
なので頭が良さげなフリもここまでです。
LIBORが下がると金利調整額も下がる
さて、LIBORがいかなるものなのかはよくわからないとしても、そのLIBORが米国株CFDの金利調整額に多大な影響を及ぼしていることは間違いがなさそうです。
ちなみに香港のHIBORが影響しているのは、多分中国株CFDですね。
大事なのは、金利調整額がどうなっているかです。それで行くと、LIBORの推移をチャートで見ると一目瞭然でした。
LIBORの推移
LIBORも何種類もあるのですが、多分メインは翌日物、赤い色の線です。
赤い色の線が3月に入ってからガクーッ! っと落ちています。それまで1.5くらいあったものが、ほとんどゼロまで落ちてきています。
これは、金利が下がったということです。それもちょっと下がったとかではなく、ほとんどゼロまで下がったということです。
CFDの金利調整額はこのLIBORをもとにしてますから、3月以降大幅に少なくなったのです。
LIBORの下がった理由
では何故、2020年3月にLIBORはほとんどゼロまで下がったのでしょう?
これは簡単で、コロナのせいです。
もう少し踏み込むと、金利というものは景気が良いと高くなり、景気が悪い、またはこれから悪くなりそうな雰囲気が出てくると下がる傾向があります。
景気が悪くなると「利下げ」して景気を上げようとしますよね?
つまり、3月にLIBORが落ちたのは、景気が(世界的に)悪いから、またはこれからかなり景気が悪くなりそうだ、とロンドンの銀行が判断しているからです。
その景気が悪くなる原因は、もちろんコロナというわけです。
ここからは個人的な考えになりますけれど、LIBORは多分ロンドンのローカルな銀行間の取引金利というだけでなく、ある意味「世界の景気の動向」を指し示す指標なのではないでしょうか。
LIBORが下がれば、世界景気も落ち込む。
ということは、コロナ後に世界景気が過熱すればLIBORも上がって金利調整額も高くなる。
そうなるとCFDで配当をもらうなんてやってられないかもしれませんが、多分、そのときは株価もかなり高まっていることでしょう。
色々絡み合って複雑ですな。
2021年末、LIBOR消滅へ
最後に、LIBORに関しては一つ気になる話を聞きました。
2021年末でLIBORは消滅するようです。
何か色々あって、LIBOR辞めるっぽいですわ。
LIBORは金融全般、特に先物取引の関係では重要な指標の一つらしく、それがなくなる影響はとても大きいそうです。
CFDももちろんそうです。LIBORが消滅したら金利調整額の計算方法は当然変わるでしょう。
そのときCFDがどういう風になってしまうのかまったく予測は付きませんが、まあ、見守っていきたいと思います。
はい、では宣伝です。
難しいLIBORがわからなくたってGMOクリック証券のCFDで米国株投資は誰にだってできるんだい!
ぼくにだってできるんだから、きっとあなたにも。
口座開設はこちらから。
オザワークスでした。
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