オザワークスです。
投資用語解説です。
今回は、「優先株式」これ行きましょう。
もくじ
優先株式とは?
「優先株式」とは、普通の株式と区別するために使われる言葉です。
普通の株式とは、いわゆる普通のその辺にある株式です。企業によっては、その普通の株式と同時に優先株式を発行する場合があります。
ではその優先株式とはどういったものか?
一例。同じ企業の株式でも、普通株式と比べて優先株式はより多く配当金を支払ったりします。いいっすね。
ただその代わり、普通の株式にはある株主総会での議決権がなかったりします。
配当は普通の株式よりも多くもらえるけれども、経営には参加できない。
優先株式のやり方もまたいくつかありますが、多くが「配当は多くもらえるけど、◯◯はできない」というパターンが多いです。
優先株式とは、普通の株式よりも多くの配当金を支払う代わりに株主の権利に一定の制限をかけている株式のことです。
優先株式に投資するなら【PFF】iシェアーズ米国優先株式&インカム証券ETF
優先株式に投資するメリットは、ズバリその配当金の高さです。デメリットは会社の経営に口出しできなくなることですが、経営に興味のない投資家であればあまり関係がないことでしょう。
優先株式を普通の株式のように株取引で買い付けることは、基本的にできません。優先株式は発行する時点で買い手が決まっていることが多く、株式市場に出回らないからです。
ただ、個人投資家も優先株式を集めたETF(上場投資信託)に投資すれば、優先株式への投資が可能です。
代表的な優先株式のETFと言えば、【PFF】iシェアーズ米国優先株式&インカム証券ETFですね。そのものズバリです。
企業が優先株式を発行する理由
企業がわざわざ優先株式を発行する理由は何でしょう。
株主は企業のオーナー様ですから、会社で一番偉い存在です。会社が儲かっていないと、社長以下、経営者に「ちゃんとやれ」と文句を言うわけです。そのための場が、株主総会です。
しかし、経営者は経営者で経営のプロとして会社に雇われているわけで、そこはプライドがあります。会社経営に関しては素人の株主どもにグジャグジャ言われたくないわけです。
そこで、優先株式の登場です。
優先株式の株主は、株主ではあるものの会社の経営に関与する権利を制限されるので、経営者は素人のしょーもない文句を気にせずに経営に専念できます。
その代償として多少配当金を多めに支払う必要がありますが、「餌代」としてはまあ仕方ない。
企業が優先株式を発行する理由は、こういったところにあります。
何が「優先」なのか?
ところで、優先株式の「優先」とは何でしょう。
これもいくつかの意味がありますが、一番わかりやすいのが会社が潰れたときです。
会社が倒産すると、その会社が持っていた資産をその会社に関係する人たち全員で分けることになります。
ただ、全員で均等に分けるわけではありません。優先順位があります。
まず優先されるのは、潰れた会社に直接お金を貸していた人です。債権者、ですね。
次は、社債の購入者かな?
反対に、潰れた会社の株主などは、あまり優先順位が高くありません。ほとんど最後のほうです。
で、優先株式の株主は、普通の株式の株主よりも一段階そこを「優先」されます。だから優先株式なんですね。
優先株式は、債券と株式の中間的存在
企業に投資するのもいろんな方法がありますが、多くの場合投資の安全性と企業経営に関与できる度合いは反比例します。
企業が発行する債券である社債は、企業が健康体であれば基本的に還ってきます。ですが、経営に口を出すことはできません。
反対に株式は、高い流動性のために日々株価が変化しまくりますが、無能な経営者のクビを切る権利を有します。
優先株式は一応「株式」と名乗ってはいます。しかし議決権もなく、経営に影響を与えずに企業が資金調達できる点はむしろ債券に近いです。
優先株式は、債券と株式の中間的存在と言えます。
優先株式は債券的な性質を帯びているので、上記のETF【PFF】iシェアーズ米国優先株式&インカム証券ETFも概ね債券的な値動きを示します。
すなわち、あまり上がりもしなければ、逆に下がりもしません。水平に、つー、です。
優先株式は主に銀行が発行する。金融危機に激弱
優先株式を発行する業種は、銀行が多いです。理由は、難しくてぼくにはよくわかりません。
しかし銀行が多いということは、金融危機がひとたび起こればメタメタにされるのが優先株式だということはぼくでもわかります。
ということは、いくら配当金が良いからと言って優先株式ばかりを買い集めていると、いざ金融危機になったら無事死亡できてしまうわけです。
PFFの長期チャート。2008年のリーマンショックのときにメチャ下がってる。
投資するにしてもほどほどが良さそうですね。
では、今回はこのくらいで。
オザワークスでした。
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