オザワークスです。
乗ってるバイクの点検でバイク屋に行かねばなりません。これが嫌です。
ぼくはバイクは好きですが、バイク屋やバイクに乗っている人はどうにも好きになれません。不思議なものです。
仕方ない、今週行こう。
配当です。
2018年合計 $2375.25 今まで全部合計 $13868.92
2018年CFD配当 ¥4486 今まで全部CFD配当 ¥5813
喫煙者の皆さん、ありがと~!
株主になって、初めてそう思えるようになりました。
もくじ
【PM】フィリップ・モリス・インターナショナルの配当金は2種類ある
インターナショナルなタバコメーカー、【PM】フィリップ・モリス・インターナショナルから配当金をいただきました。ぼくは20株持っていまして、税引き後の額は、$18.14です。
と、上では当たり前のように書いていますけど、実はフィリップモリスの配当金は、2種類あります。フィリップモリスという一つの会社から、それぞれ性質の異なる配当金が同じ日に入金します。必ず同じ日に入金するので、多くの投資ブロガーも「$18.14」と合算した数字を載せるに留めるだけです。
本当のフィリップモリスの配当金は、こうです。
7/17 フィリップモリス 配当金 20株 $17.64
7/17 フィリップモリス 配当金 20株 $0.50
ぼくがフィリップモリスを保有するマネックス証券では、こういうふうに並んで表記されています。2つの性質の違う配当金が、仲良く入金した感じですね。
普通、配当金は1銘柄1種類です。ぼくの知る限り、フィリップモリスだけが、こういうふうになんか変なよくわからないことをしています。これがどういうことなのか、詳しく見てみましょう。
フィリップモリスの2種類の配当金、1株あたりの配当額が違う
フィリップモリスの2種類の配当金の謎を探るため、配当金の電子報告書を見てみました。報告書でもそれぞれ別の配当金という扱いで、記載も分かれています。その2つをよく見比べて、同じ銘柄でも2点の違いを見つけました。
1株あたりの配当額と、国外税率です。この2つが違って、あとは一緒です。
1株あたりの配当額は、一方の配当金が$1.1058で、もう一方が$0.0342です。足すと$1.14になり、これはフィリップモリスが公式サイトで今季支払ったとする配当金の額と完全に一致します。税引前のね。
これを見るとどうもフィリップモリスは、もともと1つだった配当金をわざわざ分けているようなフシがありますね。
2種類の配当金、国外税率が違う
もう一つの差異は国外税率の有無です。国外税率、国外税とは外国源泉税や単に外国税などとも呼ばれる、配当の際外国株の本拠地、つまりは海外でまず引き抜かれる税金のことです。日本株にはない、外国株ならではの税金です。
国外税率は、本拠地の置かれた国ごとにそれぞれ異なります。0%と非課税の太っ腹な国もあれば、25%もの重い税率を課してくる国もあります。
フィリップモリスではこの国外税の税率が、一方の配当金では0%で、もう一方では10%でした。一方は非課税であり、もう一方は米国と同じ税率の10%。これはどういうことでしょう。何故同じ一つの会社の配当金なのに国外税率が異なるのでしょうか。
フィリップモリスは、インターナショナルなたばこ会社
ここからはぼくの推理になります。まず、2種類の配当金の特徴を表にしてみましょう。
株数 | 1株あたりの配当 | 国外税率 | 税引き後 | |
フィリップモリス | 20株 | $1.1058 | 0% | $17.64 |
フィリップモリス | 20株 | $0.0342 | 10% | $0.50 |
まず見て思うのは、国外税率の掛かるほうの配当金は、全体から見れば本当に小さい額だということです。ざっくりと言えば、フィリップモリスの配当金はほとんど非課税で、本当に投資家にとってありがたい銘柄です。ちゃんちゃん。
で終わってはいけません。ほぼ非課税でもわずかに課税されるそのワケを探らなければ。
聞いたことがあるのは、フィリップモリスはその昔同じくタバコのアルトリアグループの一部だったとか。そのアルトリアから分離独立して今のフィリップモリスになったわけです。
アルトリアから分離するとき、米国国内でのタバコ事業はアルトリアが担い、米国外でのそれはフィリップモリスが担当することになりました。フィリップモリスの正式名称、フィリップモリス・インターナショナルは、米国にとってのインターナショナルという意味だったんですね。
活動は米国外でも本社はニューヨーク。何故なのフィリップモリス?
というわけで、フィリップモリスの事業が展開されているのは米国外です。ですが、マネックス証券の銘柄紹介文によれば、フィリップモリスの本社はニューヨークにあります。米国ど真ん中です。
まあ、本社がどこにあろうとそれはいいでしょう。でも変なのは、国外税率は本拠地のある国の税率が適応されるはずで、米国ならばそれは10%です。けれどフィリップモリスの実際の国外税率はほとんどゼロである点、矛盾します。
本社はニューヨークでも、実質的な本拠地はスイス?
またこんな話も聞きました。ヨーロッパはスイスのローザンヌにフィリップモリスの統括本部がある、と。
統括本部? それが何かはよくわかりません。が、スイスに本社を置くGPS機器メーカーの【GRMN】ガーミンは、国外税率が0%です。
そこへ来て、フィリップモリスの統括本部がスイス。そしてフィリップモリスの国外税率は、ほぼ0%。
もう、いいでしょう。材料は出揃いました。
フィリップモリスの配当事情、結論。
おそらく、フィリップモリスの本当の本拠地は、スイスです。フィリップモリスは米国銘柄ではなく、実質的にはスイス銘柄となります。そしてスイス銘柄の国外税率は、0%です。
しかし、フィリップモリスの国外税はゼロではありません。ほとんどゼロですが、ほんのわずか国外税をかけられています。これは何故か?
おそらく、フィリップモリスの企業活動のほとんどは米国外で、実質スイス企業として行動しています。しかしながら、一応形ばかりの本社をニューヨークに置き、米国内での活動もわずかですが、あります。そのわずかな米国内での活動が、フィリップモリスのわずかな国外税になっているのではないでしょうか。
フィリップモリスの2種類の配当金を思い出してください。大部分を占めるのは国外税率0%の米国外での活動、スイス銘柄としての配当金です。そしてもう一方の配当金は、わずかなわずかな米国内での収益が元になっていて、故に国外税率は他の米国銘柄同様10%です。
フィリップモリスが何故、配当金を2種類に分けているのか。そこまでは残念ながらわかりません。しかしどういうふうに分けているのか、はこんな感じでなんとなくわかるような気がします。
全部推測ですけど!
事情はどうであれ、フィリップモリスが手堅い高配当銘柄であることは変わらない
まあ個人的観測をいつもの通りにダラダラと書いてきたわけなんですが、事情がどうあれ、我らがフィリップモリスが手堅い高配当銘柄であることには変わりません。そこはそう簡単に揺るがないでしょう。
やはりタバコというものは根強い。これだけ世の中で叩かれても、毎年毎年安定した利益を挙げています。そして毎年増配しています。
これも世界中の愛煙家のおかげです。誠にありがとうございます。
あ、投資家の皆さんは長生きするのが重要ですから、タバコは程々にね。
オザワークスでした。
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