PayPay証券に新規米国株ETFが6銘柄追加。されたけど、全部レバレッジ型ETFなんだよなあ。レバレッジETFは儲かりにくい

オザワークスです。

PayPay証券の取扱い銘柄に米国株ETFが6銘柄追加されました。

が、その6銘柄のいずれもレバレッジ型のETFで、ぼく的には「うーん、これってどうなんだろう?」と思ってしまいました。

もっと普通の米国株ETFだと良かったなあ。

PayPay証券に追加された銘柄はレバレッジ型ETF

PayPay証券に新たな米国株ETFが6銘柄追加されました。

  • 【TQQQ】プロシェアーズ・ウルトラプロQQQ
  • 【SQQQ】プロシェアーズ・ウルトラプロ・ショートQQQ
  • 【SOXL】Direxion デイリー 半導体株 ブル 3倍
  • 【SOXS】Direxion デイリー 半導体株 ベア 3倍
  • 【LABU】Direxion デイリー S&P バイオテック株 ブル3倍
  • 【LABD】Direxion デイリー S&P バイオテック株 ベア3倍

この6銘柄です。

⇒PayPay証券公式「ETF6銘柄追加」

今回追加されたETFは、6銘柄すべてレバレッジ型のETFです。

レバレッジ型とは、ETFが連動する株価指数の3倍の値動きをするもののことです。

例を取ると、TQQQとSQQQは株価指数のナスダック100が上がるにしても下がるにしても3倍の値動きをします。

元のナスダック100に完全連動を目指しているのが、有名なETFの【QQQ】インベスコQQQ信託シリーズ1ですね。

んで、そのレバレッジ型のETFの中にも大まかに2種類があります。

元の株価指数が上がると3倍儲かるブルETFと、逆に元の株価指数が下がると3倍儲かるベアETFの2種類です。

元の株価指数が下がると3倍儲かるってなんか変な感じですが、そういうものもあるのです。

ブルETFのことを「ロング」、ベアETFのことを「ショート」と呼んだりもしますが、意味は一緒です。

今回追加された6つのETFもはっきりとブルとベアに分かれていますね。

それでいきなりですけど、ぼくはこのレバレッジ型のETFはブルであれベアであれどちらも問題があり投資対象にはしていません。

あんまりいいものとは思えません。

その理由を以下に説明します。

右肩上がりの米国株とベア型ETF

まず、ベア型のETFですね。

ベア型のETFは、連動する株価指数が下がると儲かるように設計されています。

例えば3年前のコロナショックのとき株価が暴落しましたよね。

あの暴落の直前とかにベア型のETFを買っておけば、いざ暴落したときにめっちゃ儲かります。

しかもレバレッジ型ETFでもあるので、3倍儲かります。

……ただねえ、いつ株価が暴落するのかはなかなかわからないし、基本的に米国株は長期的には上がっていく傾向です。

なので、株価が下がらないとそもそも儲からないベア型のETFは、米国株投資との相性はあまりよくないとぼくは思います。

少なくとも長期投資は×ですね。

いやいやそんなことないだろう、とおっしゃる諸兄はこちらのチャートをご覧ください。

今回追加されたETFの1つ、ナスダック100に連動するベア型の【SQQQ】プロシェアーズ・ウルトラプロ・ショートQQQの10年チャートです。

ね、時間が経てば経つほど価値が下がっていくのがわかりますね。

ときどき暴落はするけれど、米国株が
基本的にはじわじわ上がっていくからです。

相性悪いんですよ。

ブル型ETFも案外儲からない

次はブル型ですね。

ブル型は、ベアと逆で株価指数が上がるとETFはその3倍上がって儲かるようになっているETFです。

ほう、じゃあ長期的には上がっていく米国株と相性いいんじゃないの?

って思うでしょ?

それがそうでもないんですよ。

まずは、ナスダック100にレバレッジなしでそのまま連動する【QQQ】インベスコQQQ信託シリーズ1の10年間の値動きを見てください。
まあこれくらい上がってますよね。

最近ちょっと元気ないですけど、それでも長期的に見れば十分上がっています。

次にナスダック100が上がるとその3倍儲かるようになっている、【TQQQ】プロシェアーズ・ウルトラプロQQQの10年チャートがこちら。

一瞬、上がってるじゃん、と思うんですけどその後すごい下がっていて、結果的になんかあんまり儲かっていないように見えませんか?

上のQQQのチャートと見比べてください。

QQQは上がって上がって、ちょっと下がっていますね。

対して下のTQQQは、上がるときはもちろんむちゃくちゃ上がるんですけど、下がるときもむちゃくちゃ下がっていますね。その直前に上げた分を全部吐き出すくらいに。

これTQQQだけがこういう動きをするのではなくて、ブル型のETFの多くがこういう、上がった分結局下がるような性質を持っています。

つまりそんなに儲からない。

3倍上がっても3倍下がってしまう

長期的に見れば右肩上がりの米国株に投資して、さらにその3倍儲けてやろうというブル型ETFが実際にはそれほど儲からないのか。

理由があります。

ブル型ETFは確かに株価指数が上がるとETFはその3倍値上がりしますけど、下がるときも3倍下がるんですよ。

そのあたりの絡みで結局長い目で見るとあまり儲からない。

いやそんなのおかしい!

と言う人もいるかもしれませんが、チャートを見れば明らかに儲かってない。

TQQQ10年

QQQ10年

ね。

これがすべてです。

レバレッジ型ETFはやめたほうがいいぞ

というわけで、ぼくはレバレッジ型のETFにはあんまり良い印象を持っていません。

まあ、ぼくもすべてのレバレッジ型ETFを知り尽くしているわけではありませんが。

レバレッジ型ETFに投資するくらいなら、レバレッジのない生の【QQQ】インベスコQQQ信託シリーズ1に投資したほうが、長期的には良いパフォーマンスになると思います。

不思議なもんですけどね。

なんか値上がりすると利益も3倍、とか言われると「なんか良さそう」と思ってしまうものですが、そういうときほど冷静にその銘柄の実績を見ましょう。

オザワークスでした。

"share"とは株式を意味する英単語でもある

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ABOUT US
オザワークス
なまえ:オザワークス 生まれ:1980年 投資は2013年から開始。長野県在住。 投資初心者、またははじめてアメリカ株に興味を持たれた方向けに「米国株の長期配当投資」を紹介しています。 自分自身も米国株投資家でして、配当金を再投資して株を買い続け、不労所得のさらなる増大を目指します。 また、分散投資を重視し、毎日配当金が入金するようなポートフォリオを作っていきます。 外国株CFDでも米国株に投資し、CFDを舞台に長期配当投資へ挑戦しています。 証券会社選びから税金関係まで、初心者向けの米国株情報ブログを目指します。