オザワークスです。
あ、まだ「?」は消えないの?
まあいい。
これまで配当を信じ、配当金を増やすために米国株投資を続けてきた一人の男が、己の根幹である配当を否定され、もがき苦しむその後です。
もくじ
配当投資家に何が起こったのか
改めましてオザワークスです。
ぼくはこれまで配当金目当てで米国株に投資してきました。米国株は年4回配当で増配力も高い。ぼくと同じような投資家さん多いと思います。
しかし、そんなぼくを悲劇が襲います。「配当金をもらっても1円も得をしていない」という話を聞いてしまったのです。
企業は配当金を株主に支払うたびに支払った分だけ企業価値が落ちるから、配当金なんて意味ねえよ、というのがその内容。
考えてみれば当たり前のことで、こんな簡単なことに今まで気が付かなかった自分が恥ずかしい。これは理屈として、一定程度正しい見方です。
これまで全幅の信頼を置き、また愛してもいた配当金の存在をまるごと否定されたぼくは激しく狼狽し、苦悩し、ふさぎ込みました。
そして、改めて「配当とは?」「投資とは?」「企業価値とは?」無い頭で考えた末に今これを書いています。
そんな男の戯言です。
配当は何故いけない?
配当否定派は言う。
企業が配当金を支払うたびにその分株価は落ちる。さらに企業は手持ちの現金を減らすので、企業の成長への投資も十分ではなくなり、成長が鈍化する。
だから配当なんて無駄で無意味だ、と。
これは論理的には正しいことです。配当肯定派にとっては大変残念なことですが。
確かに、配当利回りの高い(5%以上?)銘柄は、配当はいいのですが、株価は伸びないことがままある。それは企業が成長していないことを意味しているのかもしれません。
プラス、配当金と株価の上昇による利益を比べた場合、株価の利益のほうが何倍も大きいものです。無配の【AMZN】アマゾンなどは、ここ10年で株価は20倍です。
配当否定派が言うように、配当は無駄で無意味であるようです。ならぼくはこれから無配の銘柄に投資すればいいのでしょうか。
無配銘柄の保有の難しさ
無配の成長株は、確かに上がるのかもしれません。めくるめく爆益の彼方へと投資家をいざなってくれるのでしょう。
でもそれは、爆益になるまで保有できたらの話です。
ぼくも少し前に無配の銘柄を値上がり狙いで買ったことがあります。結果は惨敗でした。
そんな簡単にホイホイ上がるもんじゃないんですよ。
それに皆さんご存知ですか? 無配銘柄って、なんと配当金が無いんですよ。
無配銘柄は、本当に株価だけ。株価の上下しかありません。しかもよく動く。
3ヶ月に一度、ちょろっと入ってくるあのわずかな配当金すらないのです。心がホッとする間もない。
無配の銘柄を上がるまでじっと持っていられる投資家をぼくは尊敬します。修羅であると思います。
そこへ行くとぼくなどは、とても無配銘柄の保有に精神的に耐えられません。理屈では正しくても、ぼくにとっては無配銘柄は投資対象にはなりません。
かと言って高配当銘柄の冴えない株価に囲まれるのも考えもの。
ではどうするのか。無配当と高配当、そのちょうど中間あたりに一番美味しいところがありそうな気がします。
夢のような最高の銘柄とは?
企業の売上や利益は毎年右肩上がり、株価も連動してうなぎ上り、さらに配当金も払ってくれて、かつ毎年増配もしてくれる。
そんな銘柄があれば、最強ですよね。無配銘柄は「ちょっと……」というぼくでも、こんな銘柄があれば自信を持って長期投資できそうです。
例の、配当金が無意味という問題も、配当金を払いつつ株価も上昇するんであれば八方丸く収まる。
ただ、そんな夢のような銘柄は実際どこに落ちているんだ?
それがわからない、というのが最大の問題点です。
最高の銘柄はどこにある?
いや、あるにはあるんでしょう、どこかに。勉強不足のぼくには見えないだけで。
じゃあ投資の勉強しろよ、という意見はごもっともですが、たとえ勉強したとしても素人のぼくの判断に、誰あろうぼく自身がどこまで信を置けるか。
実際にぼくよりもよっぽど勉強しているであろう投資家さんの間でも、例えば【IBM】IBMの評価などは、きっぱり分かれたりします。
「永遠の不発弾」などと呼ばれ、いつまで経っても業績が上向かないIBM。ある投資家はゴミと一刀両断にし、しかし別の投資家は将来化けると評価します。
確かにIBMはAIとか、化ける要素はあるけど……ぼくにはわからない。バフェットは切りましたね。
赤字続きの【GE】ゼネラル・エレクトリックでさえ、復活するから今が買いだという人もいます。
つまり、何が言いたいか。
すべての条件をクリアした最高の銘柄なんて、永遠にわからないということです。
我々は過去を見て未来を予想します。が、そんなものは人間特有の願望が入り混じった予想でしかなく、しかも個々人によってまるで違う。まったくあてにならない。
最高の銘柄は、ぼくには永遠にわからない。それはつまり、永遠に手に入らない、ということでもあります。
株式投資はわからないことが多すぎる
わからない。それは、最高の銘柄が何かだけか?
いや、大抵のことが、実は「わからない」ですね。
配当否定派の言う「配当金は無駄」も、企業の利益を配当に回さず企業の成長に当てるとして、当てたからといって本当に成長するのかは実際のところ「わからない」。
逆に配当金として配れば、株主は確実にある程度の現金を手にすることは出来る。
増配を続けつつ、企業として成長力もある最強銘柄の呼び声高い【V】ビザも、
こんなに「ふつくしい」チャートを描いていたって、この先どうなるのかは結局の所誰にも「わからない」。
ミスター高配当。そしてミスターぱっとしない。万年ヨコヨコの【T】AT&Tが、
ここから怒涛の爆上げモードに入るかもしれない。それは「わからない」。
投資における「勝ち」とは、どのような状態を指すのか。10年、20年と時間で区切っていけば、50年後笑いが止まらないのはGEの株主かもしれない。
ゴールを「いつ」にするかで勝者がまるっきり変わってしまう可能性もある。我々は現在から未来を予想することしかできない。
じゃあ、配当なら安泰か。連続増配企業の増配記録だって、いつまで続くやら。「わからない」よ。
つまりねえ、ぼくのようなバカ者には、先を見通すことも、優れたものが何か見つけ出すことも、なんもかんも出来はしないのですよ。
ではどうするのか。そんな阿呆はどうやって立ち向かうのか。
わからないなら、全部買う!
最高や最強がわからないんだったら、
全部買うしかないでしょ!
儲かる銘柄がわからないなら、それを含むすべてに投資する
あ、言っちゃった。
どのような銘柄が儲かる銘柄なのか。世界中の投資家が日々検索エンジンでそれを探していることと思う。
しかし情報は常に過剰であり、常に錯綜し、常に投資家を陥れようとするものだ。
思うに無駄である。配当金が無駄なんていうレベルでじゃない。
儲かる銘柄なんぞわからん。
だったら、儲かる銘柄を含むすべてを買ってやればいい。
すべて買って、自分で試す。これがぼくの出した結論です。
配当のデメリットを理解しながら配当をもらう
(え……それって、インデックスと変わらないんじゃ……。)
ええーい、言うな、言うな! わかっておるは、そんなこと。
けれどもう80銘柄まで保有銘柄が増えてしまっているのだ。
こうなったら増やせるだけ増やしてやる。証券会社が泣いてごめんなさいするまで増やしてやる。口座管理料は無料なのだ! 奴らに管理させてやる!
毎日配当をもらおうという当初の投資目的とも合致するしね。
あ、でも無配銘柄は勘弁ね。あれは無理。
(え……それじゃあ結局配当狙いの投資なんじゃ……。)
だから、配当金もらいつつも爆益を狙うわけですよ。今までは配当金に偏重過ぎました。そこは反省です。
これからは、配当金が無駄で無意味の真理を理解しつつ、だかしかし配当金をもらうという方向にフォームチェンジです。
この理解しつつ、というところは結構重要です。やはり銘柄選びは変わってくると思います。
これまでぼくは配当金のメリットばかりを見てきました。今回その配当金が否定されるというショッキングな出来事を通して、配当金にもデメリットがあることを知りました。
ぼくは無配銘柄に投資できない性格です。だったら、配当金のデメリットも頭の片隅に置きながら配当投資をする。
配当が好きだから、というより選択肢がないのです。んでもちろん爆益だって狙っていきますよ。
将来なりたい投資家に近づくために、配当のリハビリテーション
ぼくが将来なりたい投資家。
それは、配当大好き投資家がコレと挙げた銘柄は、「うん、持ってる」と言い。
爆益大好き投資家がアレと挙げた銘柄であっても、「うん、余裕で持ってる」と答えられる投資家です。
で、双方から「なんなんだよコイツ」みたいに若干引かれる、そんな投資家になりたいです。
そのための今日から第一歩。
一度は痛めつけられた投資家の配当リハビリテーション。
オザワークスでした(リハビリ中)。
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