オザワークスです。
投資用語の解説、今回は「米国株」についてです。
「米国株」とは、アメリカの会社の株
米国株、つまりは、米国(アメリカ合衆国)の株です。人によっては「アメリカ株」と呼んだりもしますが、意味は同じです。
米国株を取り扱う証券会社は全社例外なく「米国株」と表記するので、ぼくは「米国株」で統一しています。
以上で説明終わりです。
というわけにもいかないので、米国株の特徴などをご紹介します。
米国以外の株でも「米国株」と呼ぶことがある
米国株、米国株と言いますけれど、必ずしも米国に本社を構える、つまり国籍が米国である会社の株のみを「米国株」と呼んでいるわけではありません。
米国出身の会社はもちろんですけど、米国以外の国籍の会社も「米国株」という扱いになる場合があります。
例えば、タバコ会社の【BTI】ブリティッシュアメリカンタバコなんかは、ややこしい名前ですが、英国籍を持つ企業です。イギリスです。
でもこれが「米国株」という扱いになります。
はたまた、ETFという投資信託の一種である【EMB】iシェアーズJ.P.モルガン・米ドル建てエマージング・マーケット債券という長い名前の銘柄も、「米国株」です。
ETFは投資信託であり、いわゆる会社の株ではありません。さらにEMBは株ではない債券型のETFであり、しかも投資先は米国ですらなく新興国となっています。
それでも、「米国株」です。
これはどういうことかと言いますと、英国籍の企業や債券ETF、これらの共通するのが「米国の株式市場で取引が可能」という点です。
つまり、米国の株式市場で取引されているのであれば、英国企業だろうが中国企業だろうが、ETFだろうがなんだろうが、みんな「米国株」扱いなのです。
これ日本企業も例外ではありません。トヨタやソニーなど、米国の株式市場に上場している一部の日本企業は、日本企業だけれども「米国株」なのです。
ただ、日本の証券会社では、今のところ「米国株」のトヨタやソニーは取引できません。
投資家や証券会社が使う「米国株」という言葉は、狭義の「米国企業の株」だけでなく、もっと広く「外国株」くらいの意味であるとご理解ください。
世界経済の中心が米国。世界の株式市場の中心が「米国株」
上で書いたことともつながるのですが、米国の株式市場では、狭い意味の米国株のみならず、ヨーロッパの企業や中国企業なども取引できます。
米国市場というよりは、さながら「世界の株式市場」と呼ぶのがふさわしくも思えます。
では何故、世界中の会社がわざわざ米国の株式市場に参加するのでしょうか。
米国の株式市場、特にその中心であるニューヨーク証券取引所に株式を上場するには、厳しい審査をくぐり抜け、高い費用を払ってやっと上場できます。
それでも、世界中の大企業が米国を目指す。何故か。
それは、米国が世界経済の中心、世界のあらゆるビジネスの中心に位置しているからです。
新しい商品やサービスの多くが米国で生まれます。そしてそれらは米国社会で育ち、鍛えられて、全世界へと広がります。
アマゾン、グーグル、フェイスブック、ツイッター、マイクロソフト、アップル、スターバックス、コカコーラ、マクドナルド、みんな米国生まれです。
日本企業でこれらの米国企業に比肩しうるものは、残念ながらほとんどありません。
ただ、勝てないからと言って、米国経済抜きでの世界展開などありえない話です。
結局、世界でトップを取りたければ米国で成功するしかない。
だからこそ、世界中の企業が米国を目指すのです。
米国経済は、世界中から優秀な人材、最先端の技術、そして莫大なカネが集まる溶鉱炉のようなもので、そこには熱気と活気が満ちています。
日本株と米国株の違い
次に、日本株と米国株の違いを簡単に見てみましょう。
日本株は当然日本円で投資するものですが、米国株は米ドルで投資するのが普通です。日本円でも取引はできますけれど、結局は米ドル建ての投資であることは覚えておいてください。
株の取引手数料が、大きく違います。
例えばSBI証券で10万円分くらいの株取引をする場合、日本株では90円ですが、これが米国株になると取引1回で500円と5倍以上になります。
株の取引手数料では、米国株のほうが日本株よりもすごく高いです。
米国株は配当が手厚い
日本株と米国株では配当に関して大きく違うので、これは特記しておきたいです。
どちらも株を買って保有していれば定期的に配当金をもらえます。
しかし、多くの日本株が年2回の配当金を支払うのに対して、米国株は基本的に年4回です。
株を買ってから配当をもらえるまでの期間が短いので、これは4回のほうが良いですね。
さらに、米国株は毎年コンスタントに配当金を増やす、「増配」も高い可能性でしてくれます。
日本株と米国株の配当を比べると、米国株のほうが手厚い印象です。
と、こんなところでしょうか。「米国株」の説明は以上です。
オザワークスでした。
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