オザワークスです。
誰もが株式投資をする時代が近付いています。それも、世界最大の経済規模を持つ米国へ。米国株投資がスタンダードになっていくことでしょう。
ただ、誰もがすんなりと十分な投資資金を用意できるわけではありません。そして、仮に資金のある投資初心者も、いきなり大きな金額で投資を始めるのはおすすめしません。大概、大損します。
はじめての投資は、小さな額でコツコツと。米国株への投資に大きな資金は要りません。小さなきっかけと何よりも継続する力が必要です。細く、長く、続けましょう。
注目高まる米国株への少額投資。今回は、少額から米国株へ投資できる2つの証券会社を比べます。
2つの証券会社とは、GMOクリック証券の外国株CFDとOne Tap BUY(ワンタップバイ)です。
両社はともに、低コストで米国株へ投資できることを謳い文句にしています。さて、両社の米国株投資にはそれぞれどんな特徴があり、どちらがより少額投資へ向いているのでしょうか?
もくじ
おすすめは、少額でコツコツ株を買って配当をもらう「配当投資」
投資初心者の方へ当ブログがおすすめしているのは、1000円とか1万円とかで米国株を買って長期で保有し、配当金をもらい続ける「配当投資」という投資です。
不労所得である配当金の獲得を目指していく投資は、誰にでも可能な難易度の低い投資です。それをGMOクリック証券のCFDとワンタップバイのどちらでやるのが良いのか、そこんとこを検証する記事となっております。
対決その1! どちらがより少額の投資? 低コスト?
早速対決です。GMOクリック証券のCFDとワンタップバイ、どちらがより少額での取引に向いているのでしょうか? 取引コストの対決です。
GMOクリック証券の外国株CFDは、取引手数料が無料です。いくら取引しても、何回取引してもずっと無料です。
対してワンタップバイは、買った株の金額の0.5%(または0.7%)を取引手数料として徴収しています。1000円取引したら5円の計算ですね。他社の米国株投資と比べれば、100分の1程度です。
米国株取引手数料比較表
取引金額 | GMO・CFD | ワンタップバイ | SBIなど |
1000円 | 無料 | 5円 | 600円 |
1万円 | 無料 | 50円 | 600円 |
10万円 | 無料 | 500円 | 600円 |
100万円 | 無料 | 5000円 | 2500円 |
それぞれ取引金額分の株を買うと取引手数料がいくら掛かるのか、という表です。これは非常に大雑把な表で、注釈がたくさん入ります。
まず、米国株の投資には、どのような投資の方法を用いても為替手数料が発生します。ワンタップバイは、この為替手数料が35銭と割高です(普通は25銭)。SBI証券なら住信SBIネット銀行とのコラボでたったの4銭!
さらに、ワンタップバイは、取引する時間帯によって取引手数料が異なります。米国の株式市場が開いている時間(日本時間で月~金の23:30~翌6:00。3月上旬~11上旬の米国夏時間の期間だと22:30~5:00)、この時間帯だと取引代金の0.5%です。が、株式市場が閉じている時間帯の手数料は0.7%と割増料金です。
さらにさらに、ワンタップバイとCFDは相対取引で、株の買値と売値がそれぞれ付いているスプレッド制です。これはつまり、株を市場価格で取引するのではなく、市場価格よりも少しだけ高く買わされ、少しだけ安く売らされる、ということを意味しています。
取引コストとはまたちょっと違うんですが、CFDでは株を買って保有するための「株保管料」みたいなものを毎日少しずつ取られます。金利調整額というもので、これも投資のコストです。現物株のワンタップバイやSBI証券などでは、もちろん金利調整額なんてありません。
投資コストは、見える形見えない形でいろいろ絡み合って、理解するのも説明するのも大変です。大変ですが、大事なことなのでトータルで考えていきましょう。
株を買う量を金額で決めるワンタップバイの意外な利点
取引手数料だけ見ると、無料のCFDに軍配が上がりそうですが、ちょっと角度を変えて考えてみると、また違ったものが見えてきそうです。
例えば、配当利回り3.8%の優良高配当株、天下の【XOM】エクソン・モービルを買うとしましょう。CFDでは取引の最低単位は1株です。なので投資資金は、エクソン1株分約9000円が必要になります。
もちろんCFDにはレバレッジという魔法の杖があります。レバレッジ2倍であれば、必要な資金は半分の4500円、レバレッジ3倍なら3000円まで、取引に必要な資金は下がります。
CFDのレバレッジがわからない人は、この記事を読んでねっ。
配当投資からはちょっと外れますが、例えば【AMZN】アマゾンのような1株が高い銘柄を買うときに、このピザの切り分け法がさらに威力を発揮します。
アマゾンの株価は日本円で20万円以上します。GMOクリック証券の外国株CFDの最大レバレッジが5倍ですから、CFDでは最低でも4万円以上の投資資金がないと、高嶺の花のアマゾンには触れることすら叶いません。現物ならもちろん20万円。
ところが、ワンタップバイならアマゾンだろうがなんだろうが、1000円分、きっちり買い付けできます。この点からすれば、ワンタップバイこそ「より少額投資向き」なのでは? とも言えそうです。
何分判断が難しい。ここは、引き分けとしましょうか。
間違いなく言えるのは、どちらの証券会社も、少額で、低コストで、高配当の米国株に投資できる。このハードルはらくらくクリアしている、ということです。
対決その2! どちらがより高配当? 配当投資向き?
対決その2は、配当投資対決です。どちらの証券会社がより配当金をもらいやすいのか、見ていきましょう。
まずは、GMOクリック証券の外国株CFDから。CFDではいくつかの理由から、純粋な配当狙いの投資に耐えうる銘柄は、実はそれほど多くはありません。
その辺の事情はこちら。
CFD×レバレッジ、この組み合わせの配当攻撃力は、特筆に値すると思います。
GMOクリック証券のCFD、レバレッジ2倍時の高配当利回り銘柄トップ5
ティッカー | 銘柄 | 配当利回り | |
1 | F | フォード・モーター | 13.11% |
2 | T | エーティー・アンド・ティー | 8.88% |
3 | GE | ゼネラル・エレクトリック | 6.72% |
4 | VZ | ベライゾン・コミュニケーション | 6.32% |
5 | GM | ゼネラルモーターズ | 5.00% |
この配当利回りは名目ではなくて、株の保有コストである金利調整額を引いた後の実質的な配当利回りです。どうです、この強烈な利回り。
対して、ワンタップバイ。ワンタップバイの米国株は、すべてレバレッジ1倍の現物です。加えてワンタップバイで取り扱う米国株はITやハイテク銘柄が多く、あまり配当投資には力を入れていないご様子。
そんな中でも高配当と言えるのは、この辺の銘柄でしょうか。
ワンタップバイ取扱銘柄高配当利回りトップ5
ティッカー | 銘柄 | 配当利回り | |
1 | GM | ゼネラルモーターズ | 4.25% |
2 | IBM | アイビーエム | 4.21% |
3 | XOM | エクソン・モービル | 3.88% |
4 | GE | ゼネラル・エレクトリック | 3.73% |
5 | GPS | ギャップ | 3.56% |
ま、定番の銘柄ですね。ただ、数字はCFDと比べると地味です。
ワンタップバイの米国個別株は厳選に厳選を重ねた30銘柄だそうですが、どうにも偏りが気になります。高配当な通信銘柄やタバコ銘柄、金融や公益もセクターごと抹消されています。配当投資家から見ると、これはちょっと、と思わざるを得ませんね。
ただ、CFDの高配当レバレッジ戦法が、将棋で言えば「王手飛車取り」を狙ってやるような積極的なものであるのに対して、現物のワンタップバイでは、何も考えずにエクソンモービルあたりをのほほんと保有していられる、その「気楽さ」はありますね。金利調整額もないですし。
とはいえ、リスクを踏んでいる分だけ単純に配当利回りで圧倒できるGMOクリック証券のCFDが、ここは勝利でしょう。
対決その3! どちらが枕を高くして眠られる? 気楽な投資は?
配当投資は長期投資。いくら少額と言えども毎晩ハラハラ・ドキドキしながら床につくようでは、配当をもらう前に疲れてしまいます。そして最悪の結末、投資を辞める、ということにも。
配当投資を長く続けるためには、コストや成果(配当)以外にも「投資の続けやすさ」も非常に重要な要素だとぼくは思います。この観点からGMOクリック証券のCFDとワンタップバイ、どうでしょう。
まず、CFD。レバレッジを使う投資ということは、リターンも増えますが、リスクも上昇します。高い配当利回り、株価が上昇した際の利益にもブーストが掛かる反面、株価の下落で発生する損も増大します。最悪、証券会社による強制的な株の売却という事態も。
リターンを積み増す分、リスクも引き上げられてしまうのがCFDです。ただ、そのリスクは十分にコントロール可能なものです。もちろん、粘り強く投資を続けようという意志と、冷静な対処能力は必要ですが……。
対してワンタップバイ。こちらはね、レバレッジのない現物の世界ですしね、特定口座にも対応していますしね、結論としては、至って気楽です。なんでもいいのでそこそこ配当の良い株を買って、あとは何も考えずに放置。配当金だけがチャリンチャリンと入ってくる、そんな感じです。
さて、ジャッジを下すなら……もちろんワンタップバイの勝ちです。CFDでは最悪自分の持っている株が勝手に売られる可能性まであるのに対して、ワンタップバイでは会社が倒産しない限り株がなくなることはありません。
もちろん双方に株価の下落とかってリスクはあるんですが、気楽なのはワンタップバイです。
総合判断! 真の米国株少額投資向きの証券会社は?
さあ、3番勝負を踏まえて結論を出しましょう。真に米国株の少額投資に向いた証券会社は、GMOクリック証券のCFDなのか、それともワンタップバイなのか。
結果。両方、と言いたいところですが、現物の投資のしやすさを見れば、ワンタップバイにやや分があるか、というところです。
取引のしやすさは互角、というか取引手数料が無料の分だけCFDがごくわずかにリードしていると思います。同じ投資資金で得られる配当金の額は、これはもちろんCFDの勝ち。
しかしCFDは、投資するためのシステムの複雑さ難しさ、そこから来る敷居の高さ。ここが問題。
投資の初心者さん、その中でも特に「自ら進んで投資を始めたわけではない」層にどこまでCFDに興味を持ってもらえるのか。正直、厳しいかな、と思いました。
米国株にことさら興味はなく、なんとなく続けていければいいかなあ、ぐらいの方はワンタップバイ向きでしょう。
反対に、投資にもっと前のめりで、今は少額投資家だけど米国株でいつかきっと羽ばたいてみせる、というような方は、ぜひともCFDにチャレンジしていただきたい。配当金だけでなく、得るものは多いでしょう。
まとめ。結局どちらも少額投資向き
まとめです。
GMOクリック証券のCFDとワンタップバイのどちらが米国株の少額投資に向いているか、という企画だったのですが、結果はワンタップバイの僅差での勝利となりました。
やはり、簡単に勝るものはない、ということでしょうか。
米国株の現物取引であの低コストを実現しているのは、やっぱりすごいことだと思います。ワンタップバイ取引コスト高くて使えない、というような文章をアチラコチラで見掛けますが、一体何と比較してのものなのでしょうか?
ワンタップバイのコストは低いです。SBI証券、マネックス証券、楽天証券の3社と比べてです。ただし、1回の取引が高くても数万円までの「少額投資」に限っての話です。10万円を超えたらワンタップバイに価値はありません。
また、ワンタップバイは新世代のネット証券として、いろいろぶっ飛んでいます。米国株の24時間365日取引とか、「株数」がないとか。既存のおじさん投資家には、そのイカレ具合が楽しみでもあり、またときに不安も感じます。
しかし、間違いなく少額投資では使えます。最後にもう一度ワンタップバイの公式サイトを置いておきます。
そして、ワンタップバイとはまた別の意味で厄介な、GMOクリック証券の外国株CFD。コイツは、長所と短所が極端です。
取引手数料が無料だったり、レバレッジを使って少ない投資資金を補えるなど、明らかに少額投資向きの要素はあります。これは長所です。
しかし、もう一方で常に付いて回る金利調整額の問題や、独特で複雑なシステムのおかげで自然とアタマを使わざるを得なくなります。これをただの短所と思ってCFDそのものを切り捨ててしまうか、やったろうじゃねえか、とがっぷり四つに組むかで道は分かれます。
ぼくはもちろん後者です。そして、全員とは言いませんけど、より多くの少額投資家がCFDというものに興味を持ってくれたらな、と思います。
オザワークスは、そんな気持ちでGMOクリック証券のCFDで米国株に投資して、その手法を随時記事にしています。
なんだかよくわからんが、とりあえず見てみるか。
という優しい方は、こちら↓からCFDの説明を見られます。口座開設も無料なんで、していただけると、その、あの、アフィリエイト的にも助かりますです、はい。
とにかく投資をしないのが一番の愚。少額から始められるサービスはいくらでもあるので、まず、最初の一歩を。
オザワークスでした。
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